2015年8月31日月曜日

「憲法違反の安全保障関連法案に反対する明星大学有志の会」に加盟する諸氏、学生諸君に申し上げる(2)

本件に関して、当該団体様に「我が國の安寧を保ち、若者を戦場に送らないために、安全保障法制に賛成します。」とメールを送信したところ、返信を頂きました。そこで、当該団体様に自分の考えを明確にすべく、小文を作成しました。



安全保障法制を考えるにあたり、我が國に取り巻く国際情勢を考える必要があることは言うまでもありません。

残念ながら、我が国を取り巻く情勢を考えると、決して安穏としていられる状況ではない、この認識が小生が安全保障法制に賛成する所以です。

露西亜は、国際社会の批判を無視してクリミア半島を併合、ウクライナの東部でも内戦の影の主役として、違法な軍事介入を正当化しています。
(その、クリミア併合を認める、鳩山由紀夫なる頓珍漢な元首相がいますが、困ったものです)

北朝鮮が、国際連合安全保障理事会の決議を無視した弾道ミサイルの発射実験、同じく核実験を強行しています。
加えて、北は日朝協議おける合意を無視し、拉致被害者の調査を果たそうとしていません(この点に関しては、安倍政権の失策だと思います)

支那が、不法且つ強引な海洋進出を活発化させ、ウイグルやチベット、モンゴルなど民族弾圧を強行しています。

これらは、我が国が挑発したものでも、強要したものでなっく、支那露西亜二国と当該地域が引き起こした挑発行為、国際秩序への挑戦に他なりません。

なかでも、支那共産党が、海洋進出を活発化させ、南シナ海において国際法違反行為を繰り返し、強引な勢力拡大を行っていることは、最も憂慮すべき状況と考えられます。
その強引な行動は関係諸国の憂慮を招くところであり、本年6月に来日したアキノ比国大統領の国会演説でも、支那共産党の脅威を強調、安部首相の「積極的平和主義」に期待を寄せていることでも明らかであり、日本政府の集団的自衛権行使容認を支持しています。
また、豪州のアボットも集団的自衛権容認を支持しており、日米豪によるアジア太平洋地域の安全保障機構を構築する試みが現実味を帯びてきました。

比国は、クラークフィールド米空軍基地、スービック米海軍基地が閉鎖しました。その結果、米軍の抑止力を失い、間隙をついた支那共産党の非人民解放軍が、比国が領有を主張する南沙諸島を実行支配する結果となりました。

支那共産党は、「共産主義国家」だそうですが、越南も同様です。しかし、支那共産党は、同胞とも言うべき越南に1979年に軍事侵攻しました。その理由は、「懲罰」です。国連憲章において、懲罰など認めていないことは言うまでも有りません。しかし、支那共産党は、平気で国際法違反行為を行っても恥じることはりません。
この中越戦争は、ベトナム戦争で実戦経験が豊富な越国民兵の精鋭により撃退されることになりましたが、一つの教訓を残すことになりました。支那共産党には、国際常識が通じないこと、軍事行動を躊躇しないことです。

比国、越国の事例で明確なのは、支那共産党は自らの権益、「核心的利益」を確保するためには、ありとあらゆる行動を留保せず、国際的な取り決め等を順守する意図など全く持ってないことです。

支那共産党の強引な海洋進出は、台湾を武力行使も辞さない覚悟で統一することと、エネルギーの供給線を確保するために、南シナ海の制海権を確保することにあることは、論を待たない所です。

支那共産党は、台湾統一のために第一列島線の構築が必須としています。その第一列島線を構成するためには、沖縄に駐留する米軍と自衛隊の排除が必要であり、そのための宣伝戦が開始されています。

第二列島線の構築の目的は、台湾統一のみならず、西太平洋から米軍を駆逐、インド洋沖までの制海権を盤石ならしめることにあるとも間違いないでしょう。

第一列島線は佐世保を起点とし、第二列島線は横須賀を起点としています。つまり、支那共産党は我が国の領土を、自らの侵略行動の拠点として位置づけています。のみならず、沖縄諸島を支那の領土するという宣伝戦を開始しています。我々は、この支那共産党の宣伝戦に、注意を怠ってはなりません。

では、我が国はなにをすればよいか、必要なのか。
それは、日米同盟を基軸として、豪州、比国、越国、印度などの諸国と連携、支那共産党の海洋進出を抑えることでしかあり得ないと考えます。

米国の国力が相対的な低下していることは、紛れも無い事実です。翻って、支那の国力が上昇していることも事実です。しかも、支那の国力伸長が軍事に傾いていることも否定できません。

そうした情勢の中で、我が国が米国に安全保障を全面的に依存する状況は、もう許されません。では、日本の安全保障を安泰ならしめるには、何が必要でしょうか。

米国の軍事力が、抜きん出ていることは現在も紛れのない事実です。しかし、今後は国防費と兵力の削減が予定されており、圧倒的な軍事力を背景にした影響力は期待できません。
そこで、今後は日米同盟を基軸とした豪州、比国、越国、印度とした太平洋インド洋の諸国との連携が必要なのです。

小生は、情報セキュリティの専門会社に勤務しています。現在、官民が連携して国外からのサイバー攻撃に備えようとしています。支那の人民解放軍61398部隊は、サイバー戦に特化して、我が国や欧米、アジア諸国にサイバー戦を仕掛けています。
年金機構の情報漏洩も、支那からのサイバー攻撃の疑いが持たれています。既に、支那共産党からの戦は仕掛けれれています。既に、サイバー戦の世界では支那共産党との戦いは始まっています。

支那共産党は、弱気を挫き「強気をくじき弱気を助ける」 勢力ではありません。弱気をを挫き、自国の核心的利益のみを強欲なまでに推し進めるのが、その本質です。

残念ながら、戦後の日本の安全を担保してきたのは、憲法九条でなく、日米安全保障条約と在日米軍の抑止力です。そして、陸海空自衛隊の防衛力です。

憲法九条の存在が、我が国を平和を担保したと言うのは、仮想現実です。現実世界では、多国間の安全保障機構による力の均衡が欠かせません。たとえば、国際連合自体が、多国間の安全保障を前提にしており、そのために軍事面での機構として軍事参謀委員会があるではありませんか(有名無実な組織ですが)。
もし、北大西洋条約機構が無ければ、欧州は力の均衡が崩れ、冷戦が武力衝突に至った可能性が非常に高かったと思います。

小生は、憲法九条の理念を否定するものではありません。しかし、現実世界ではどうでしょうか。他国の皆さんは、憲法九条の存在を認識しているのでしょうか。知っているとしても、比較憲法学者であるとか、政治学者とか有識者に限られると思います。憲法九条が、日本の安全を担保してきたというのは、仮想現実の世界と考えて差し支えありません。

為政者や国民は、憲法九条の理念を共有するとともに、仮想現実の世界に引き篭もるのではなく、現実世界の状況に対応しなければなりません。現在の国際情勢から結論付けられるのは、多国間の安全保障体制構築により、自国の安寧と国民の生命財産を保つしかありません。それが、必然的に若者を戦場に送らない結果になると確信しています

2015年8月28日金曜日

ヘリコプター搭載護衛艦「かが」が進水


2015年8月27日、いずも型ヘリコプター搭載護衛艦「かが」が進水しました。
「かが」は、「いずも」に引き続き、海上自衛隊最大の戦闘用艦艇となりましたが、何といっても大日本帝國海軍の航空母艦「加賀」の艦名を継承していることが特徴でしょうね。

「加賀」は、空母「赤城」とともに第一航空艦隊に所属する第一航空戦隊に編成され、真珠湾攻撃に参戦しました。その後、緒戦の幾つかの海戦に参加したのち、運命のミッドウェイ海戦を迎えることとなります。

ミッドウェイ海戦では、第一航空艦隊の錯誤と不運、米海軍の暗号解読の僥倖も重なり、「加賀」を含め、帝國海軍の主力空母四隻一挙に失うという大惨敗を喫しました。

今回、海上自衛隊は、その帝國海軍の主力航空母艦の艦名を復活させました。その「加賀」の名称を引き継ぐ、最新のヘリコプター搭載護衛艦に関しては、その艦名を巡って難癖をつける勢力、輩が出始めました。まあ、無視しておけばよいと思います。

ヘリコプター搭載護衛艦は、我が国の安全保障に帰するだけでなく、災害対策にも活躍が望まれます。。今後の活躍を期待します。

海自最大の護衛艦「かが」進水 ヘリ9機を同時運用

かが (護衛艦)

いずも型護衛艦

空母(加賀)

新護衛艦「かが」に中国反発必至か 大きな「加賀」という艦名

2015年8月24日月曜日

「憲法違反の安全保障関連法案に反対する明星大学有志の会」に加盟する諸氏、学生諸君に申し上げる

「憲法違反の安全保障関連法案に反対する明星大学有志の会」加盟者の皆様へ

本会に加盟される皆様へ申し上げます。小生を、明星大学に学び、卒業したOBの一人です。しかし、貴兄らとは志が異なってしまったようです。

我が国は、個人の思想、信条の自由が保証された自由な国です。したがって、貴兄らは自らの信条に従い、自らの信念のために行動されんこと期待しております。

小生は、残念がら諸君らと志が異なってしまいましたが、自らの思想、信条、国際情勢の認識等に従い、自らの考えを明確にさせて頂きます。
  • 安部首相を支持すること。
  • 安全保障法制に賛成であること。
  • 将来の憲法改正に賛成すること。
  • 南シナ海、東シナ海、尖閣諸島の情勢に憂慮を覚えており、防衛力の向上を望むこと
小生は、現在の国際情勢を鑑みると、中国共産党の海外進出は、既存の国際秩序を破壊しかねないものと認識しています。その中共の飽くことを知らない、強引極まりない海外浸出を抑えこむためには、日米豪印が連携することが必須と考えています。その連携を担保するのが、限定的な集団自衛権の容認にほかならないと、硬く認識しています。

過去の歴史を振り返ってみれば、残念ながら話し合いで全てが解決するということは、夢幻としか思えません。

「憲法違反の安全保障関連法案に反対する明星大学有志の会」に参加する諸兄よ。貴兄らは、全てが話し合いで解決すると考えておられますか。それとも、集団的自衛権容認は反対だが、個別的自衛権には賛成するのか。

小生は、反対意見の貴兄らのご意見にを拝聴したいと願っております。貴兄らと、建設的な意見交換ができるれば幸いです。

2015年8月22日土曜日

「国というものを強調する人間に、ろくな奴はいない」 なんだそうです。

佐高信氏なる人物がいます。評論家なんだそうです。ただ、何かの学位がある訳でもなく、何を評論してかは不明です。自分は、反政府で食っている左翼ゴロと理解していますが。

その佐高氏が、Independent World Journalなる、根拠不明な噂話を垂れ流す、日刊ゲンダイ並みのWebサイトに寄稿しています。佐高氏は、その左翼性において、典型的な右翼反動軍国主義者である自分とは対極にある人物なのですが、あえてリンクをさせて頂きました。

何故、佐高氏の寄稿をリンクしたか。それは、氏の様々な文書、書籍、マスメディアでの品の無さ、下品さ、罵倒、誹謗、根拠なく決め付け、レッテル貼り。反面教師として、貴重な存在と思ったからです。

氏は、安倍首相を呼び捨てにしています。よって、以後は氏を呼び捨てにさせて頂きます。

佐高に言わせれば、「国というものを強調する人間に、ろくな奴はいない」 なのだそうです。しかし、自分に言わせれば、国というものを蔑ろにする奴に碌な人間はいません。国家は、社会生活の基盤です。医療制度、社会保険制度など、国民の一人一人の生活にとって重要です。
おそらく、佐高は反権力こそ正義という、極めて一面的な思考に凝り固まっているのでしょう。

佐高を重用するTBS、サンデーモーニング、関口宏など面々を並べてみれば、その左翼性は際立っています。

佐高の特徴は、その下品さ、品性の無さです。その佐高を重用する皆々様も同様ですね。

「国というものを強調する人間に、ろくな奴はいない」

最悪の事態に ― 高槻市の中学生殺害事件

大阪府高槻市の中学生の一人が殺害され、一人が行方不明になっていた事件、最悪の結果になってしまいました。

大阪府警本部が、容疑者を死体遺棄容疑で逮捕、男子中学生も遺体で発見されたことを発表しました。速報で流れたとき実家にいて、母と叔母とテレビを見、埼玉西武ライオンズ対千葉ロッテマリーンズの試合経過を楽しんでいました。その最中、速報が流れて最悪の結果が報じられました。

残念ながら、行方不明になっていた男子中学生も遺体で発見され、連続殺人という様相を呈してきました。報道された範囲だと、遺体には想像を絶する傷がり、犯人は猟奇的な傾向があるとおもわれてなりません。容疑者は、共犯がおり、自分は殺害犯ではないと供述しているようです。

このニュースが流れたとき、思わず涙が流れてきました。年を取ってくると、若い青少年の命が奪われる痛ましい事件があると、何だが流れてくるのを止められません。これも加齢現象なのかと思います。

犯人逮捕の重要な道具となったのが、防犯ビデオの動画だったようです。防犯ビデオは、連合王国が大都市で多数設置、犯罪捜査に役立てています。

我が国も防犯ビデオが、犯罪捜査、防止に役立つ事例が増えてきています。しかし、防犯ビデオの設置は、個人のプライバシーを害するものだという指摘、主張があります。
私も一理あると思います。しかし、犯罪防止・捜査に役立っていることの厳然たる事実です。犯罪捜査か、個人の権利の尊重か。難しい問題です。

犯人は、過去にも男子中高生を逮捕監禁して逮捕された経歴があるようです。所謂、ショタコンなのかもしれません。いずにしても、性犯罪です。性犯罪は累犯性があり、何回も塀の中で暮らす輩が少なくありません。累犯性犯罪の対策をどうすか。政府だけでなく、社会に課せられた大きな課題だと思います。

今事件は、今後も注視しながらBlogでも取り上げていきたいと思います。

逮捕されたのは寝屋川市の45歳、山田浩二容疑者

亡くなった二人の中学生のご冥福をお祈り申し上げます。
m(__)m




2015年8月20日木曜日

「こうのとり」5号機が打ち上げに成功

国際宇宙ステーションISSへの補給物資を搭載した物資補給機「こうのとり」4号を搭載した、国産ロケット「H2B」の打ち上げに成功しました。

米露の物資補給ロケットが相次いで打ち上げに失敗しているだけに、ISSの運用上の非常に注目されていましたが、安定した日本の技術力を世界に誇示することができました。

現在、ISSに補給物資を供給しているのは、米国の民間企業2社と日露の計4機関だけです。その中で、米露3機関のロケット打ち上げが失敗しているので、H2Bの打ち上げは、関係各国や支那、南北朝鮮半島の注視するところだったと思います。

現在、H2シリースが実績を着々と積み重ねています。ロケットビジネスは、これからの注目産業であり、派生技術の応用範囲を広く、裾野産業へも小さくありません。

別な側面からは、安全保障上も注目されます。現在、主に朝鮮半島を対象にした偵察衛星を運用していますが、今後も安全保障から、日本のロケット技術が世界各国の注目を引くことは間違い有りません。

今後も、我が国も宇宙開発技術の動向に目が離せません。

「こうのとり」打ち上げ成功 緊急物資などISSに輸送へ

世界唯一、失敗ゼロの物資補給機 今回も日本の力示す

2015年8月15日土曜日

終戦記念日に思う

2015年、平成27年の終戦記念日は、戦後70年の筋目の年でもあり、様々な政治力、国家が何かかと注文を付けています。しかし、そうしたことを抜きにして、国家のために尽くされた英霊に感謝の念を捧げたいと思います。

平成24年(2012年)8月19日のBlog
終戦記念日と命日と高次脳機能障害 再掲

平成25年(2013年)8月15日のBlog
終戦記念日と靖國神社

平成26年(2014年)8月15日のBlog
8月15日に思うこと - 父親の命日と終戦記念日

昨年のBlogの雑文です。ただ、考えは昨年と全くかわってませんので、重複しても致し方ないのでリンクをさせて頂きます。
ただ、一点だけ思うのは8月15日は、昭和天皇陛下の玉音が放送された日であり、自帝國陸海軍全軍に自衛行動以外の戦闘の停止が支持されました。したがって、自衛行動以外の戦闘行為は、継続されました。

法的に大日本帝国が連合国代表に降伏したのは、昭和20年9月2日です。8月15日は、先帝陛下が、前日に公布された大東亜戦争終結ノ詔書を朗読された日というのが、正式な経緯だと認識ています。

8月15日以後も、ソ連軍と占守島を守備する陸海軍部隊の戦闘(占守島の戦い)は続きました。その結果、ソ連軍による北海道北半分の占領統治を防ぐことができた事実を忘れてはいけないと思います。

雑感でした。

2015年8月14日金曜日

戦後70年談話について

安倍首相が、戦後70年に関する談話を閣議決定、発表しました。民主党、共産党など反対することしか知らない、全く役に立たない政党からは意義が申し立てられていますが、西洋列強の植民地支配から書き起こされ、第一次世界大戦、満州事変などの歴史的経緯にも触れ、我が国が法の支配を重んじた国造りをしてきたとこと堂々と表明しています。また、引用の形であろうとお詫びの表現を盛り込まれています。
法に支配に馴染まない、支那、半島にとっては不満足な談話でしょうが、印度尼西亜や豪州からは、評価する声明が出されています。支那、半島はの反応は気にする必要ないので、満足すべき談話だったとおもいます。


戦後70年の安倍首相談話の全文は以下のとおり。
 終戦七十年を迎えるにあたり、先の大戦への道のり、戦後の歩み、二十世紀という時代を、私たちは、心静かに振り返り、その歴史の教訓の中から、未来への知恵を学ばなければならないと考えます。
 百年以上前の世界には、西洋諸国を中心とした国々の広大な植民地が、広がっていました。圧倒的な技術優位を背景に、植民地支配の波は、十九世紀、アジアにも押し寄せました。その危機感が、日本にとって、近代化の原動力となったことは、間違いありません。アジアで最初に立憲政治を打ち立て、独立を守り抜きました。日露戦争は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました。
 世界を巻き込んだ第一次世界大戦を経て、民族自決の動きが広がり、それまでの植民地化にブレーキがかかりました。この戦争は、一千万人もの戦死者を出す、悲惨な戦争でありました。人々は「平和」を強く願い、国際連盟を創設し、不戦条約を生み出しました。戦争自体を違法化する、新たな国際社会の潮流が生まれました。
 当初は、日本も足並みを揃えました。しかし、世界恐慌が発生し、欧米諸国が、植民地経済を巻き込んだ、経済のブロック化を進めると、日本経済は大きな打撃を受けました。その中で日本は、孤立感を深め、外交的、経済的な行き詰まりを、力の行使によって解決しようと試みました。国内の政治システムは、その歯止めたりえなかった。こうして、日本は、世界の大勢を見失っていきました。
 満州事変、そして国際連盟からの脱退。日本は、次第に、国際社会が壮絶な犠牲の上に築こうとした「新しい国際秩序」への「挑戦者」となっていった。進むべき針路を誤り、戦争への道を進んで行きました。
 そして七十年前。日本は、敗戦しました。
 戦後七十年にあたり、国内外に斃れたすべての人々の命の前に、深く頭を垂れ、痛惜の念を表すとともに、永劫の、哀悼の誠を捧げます。
 先の大戦では、三百万余の同胞の命が失われました。祖国の行く末を案じ、家族の幸せを願いながら、戦陣に散った方々。終戦後、酷寒の、あるいは灼熱の、遠い異郷の地にあって、飢えや病に苦しみ、亡くなられた方々。広島や長崎での原爆投下、東京をはじめ各都市での爆撃、沖縄における地上戦などによって、たくさんの市井の人々が、無残にも犠牲となりました。
 戦火を交えた国々でも、将来ある若者たちの命が、数知れず失われました。中国、東南アジア、太平洋の島々など、戦場となった地域では、戦闘のみならず、食糧難などにより、多くの無辜の民が苦しみ、犠牲となりました。戦場の陰には、深く名誉と尊厳を傷つけられた女性たちがいたことも、忘れてはなりません。
 何の罪もない人々に、計り知れない損害と苦痛を、我が国が与えた事実。歴史とは実に取り返しのつかない、苛烈なものです。一人ひとりに、それぞれの人生があり、夢があり、愛する家族があった。この当然の事実をかみしめる時、今なお、言葉を失い、ただただ、断腸の念を禁じ得ません。
 これほどまでの尊い犠牲の上に、現在の平和がある。これが、戦後日本の原点であります。
 二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない。
 事変、侵略、戦争。いかなる武力の威嚇や行使も、国際紛争を解決する手段としては、もう二度と用いてはならない。植民地支配から永遠に訣別し、すべての民族の自決の権利が尊重される世界にしなければならない。
 先の大戦への深い悔悟の念と共に、我が国は、そう誓いました。自由で民主的な国を創り上げ、法の支配を重んじ、ひたすら不戦の誓いを堅持してまいりました。七十年間に及ぶ平和国家としての歩みに、私たちは、静かな誇りを抱きながら、この不動の方針を、これからも貫いてまいります。
 我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明してきました。その思いを実際の行動で示すため、インドネシア、フィリピンはじめ東南アジアの国々、台湾、韓国、中国など、隣人であるアジアの人々が歩んできた苦難の歴史を胸に刻み、戦後一貫して、その平和と繁栄のために力を尽くしてきました。
 こうした歴代内閣の立場は、今後も、揺るぎないものであります。
 ただ、私たちがいかなる努力を尽くそうとも、家族を失った方々の悲しみ、戦禍によって塗炭の苦しみを味わった人々の辛い記憶は、これからも、決して癒えることはないでしょう。
 ですから、私たちは、心に留めなければなりません。
 戦後、六百万人を超える引揚者が、アジア太平洋の各地から無事帰還でき、日本再建の原動力となった事実を。中国に置き去りにされた三千人近い日本人の子どもたちが、無事成長し、再び祖国の土を踏むことができた事実を。米国や英国、オランダ、豪州などの元捕虜の皆さんが、長年にわたり、日本を訪れ、互いの戦死者のために慰霊を続けてくれている事実を。
 戦争の苦痛を嘗め尽くした中国人の皆さんや、日本軍によって耐え難い苦痛を受けた元捕虜の皆さんが、それほど寛容であるためには、どれほどの心の葛藤があり、いかほどの努力が必要であったか。
 そのことに、私たちは、思いを致さなければなりません。
 寛容の心によって、日本は、戦後、国際社会に復帰することができました。戦後七十年のこの機にあたり、我が国は、和解のために力を尽くしてくださった、すべての国々、すべての方々に、心からの感謝の気持ちを表したいと思います。
 日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の八割を超えています。あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。
 しかし、それでもなお、私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません。謙虚な気持ちで、過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任があります。
 私たちの親、そのまた親の世代が、戦後の焼け野原、貧しさのどん底の中で、命をつなぐことができた。そして、現在の私たちの世代、さらに次の世代へと、未来をつないでいくことができる。それは、先人たちのたゆまぬ努力と共に、敵として熾烈に戦った、米国、豪州、欧州諸国をはじめ、本当にたくさんの国々から、恩讐を越えて、善意と支援の手が差しのべられたおかげであります。
 そのことを、私たちは、未来へと語り継いでいかなければならない。歴史の教訓を深く胸に刻み、より良い未来を切り拓いていく、アジア、そして世界の平和と繁栄に力を尽くす。その大きな責任があります。
 私たちは、自らの行き詰まりを力によって打開しようとした過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、我が国は、いかなる紛争も、法の支配を尊重し、力の行使ではなく、平和的・外交的に解決すべきである。この原則を、これからも堅く守り、世界の国々にも働きかけてまいります。唯一の戦争被爆国として、核兵器の不拡散と究極の廃絶を目指し、国際社会でその責任を果たしてまいります。
 私たちは、二十世紀において、戦時下、多くの女性たちの尊厳や名誉が深く傷つけられた過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、我が国は、そうした女性たちの心に、常に寄り添う国でありたい。二十一世紀こそ、女性の人権が傷つけられることのない世紀とするため、世界をリードしてまいります。
 私たちは、経済のブロック化が紛争の芽を育てた過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、我が国は、いかなる国の恣意にも左右されない、自由で、公正で、開かれた国際経済システムを発展させ、途上国支援を強化し、世界の更なる繁栄を牽引してまいります。繁栄こそ、平和の礎です。暴力の温床ともなる貧困に立ち向かい、世界のあらゆる人々に、医療と教育、自立の機会を提供するため、一層、力を尽くしてまいります。
 私たちは、国際秩序への挑戦者となってしまった過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、我が国は、自由、民主主義、人権といった基本的価値を揺るぎないものとして堅持し、その価値を共有する国々と手を携えて、「積極的平和主義」の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献してまいります。
 終戦八十年、九十年、さらには百年に向けて、そのような日本を、国民の皆様と共に創り上げていく。その決意であります。
 平成二十七年八月十四日
 内閣総理大臣 安倍晋三

2015年8月9日日曜日

ソビエト社会主義共和国連邦の対日参戦の日 ― 明らかな国際違反行為

※原文から、一部追記しました

2015年8月9日は、米陸軍航空軍により長崎市原子爆弾が投下されて70年になります。
広島への原爆投下と並び、非戦闘員非戦闘地域を対象にした非人道的行為で、国際法違反でないかとする議論があります。小生も、ハーグ条約に違反する行為として、糾弾したい思いがあります。

そして、8月9日は国際的な事件が起きた日でもあります。それは、ソビエト社会主義共和国連邦が日ソ中立条約を一方的に破棄して対日参戦した、悲劇の日です。

ソ連軍による婦女子への陵辱、略奪とうの悪辣行為は凄まじく、それは欧州方面のドイツの婦女子が辿った悲劇と同様でありました。

(青字は、追記部分です)

戦後、日本の左翼陣営は、原爆の被害を語ることには熱心でも、ソ連の国際法違反は特段の反応を示しませんでした。そして、その傾向は未だに続いていると言って差し支えないと思います。

当時の関東軍は、第一線戦力を南方に引き抜かれており、それを補うため18歳から45歳の青壮年男子は根こそぎ動員され、兵役に就いていました。関東軍首脳部は、不可解にも総司令部を移転してしまいましたが、多くの将兵は兵力で勝るソ連軍に対して勇戦敢闘、一部は在留邦人の脱出に成功しました。

小生の父親一家は、満州に居留していたことがありました。満州から、台湾、札幌、福岡と転居したため、ソ連軍による略奪からは免れることができました。しかし、亡父は昭和二年生まれであったので、満州時代の知人、友人のなかに兵士として戦死し、またソ連軍によって略奪の犠牲になった人がいたと聞かさています。

ボツダム宣言では、日本軍将兵は遅滞なく復員するものとされていました。しかし、ソ連はそれを無視、数十万の将兵が塗炭の苦しみを味合うことになりました。

※ボツダム宣言第9項

九、日本国軍隊ハ完全ニ武装ヲ解除セラレタル後各自ノ家庭ニ復帰シ平和的且生産的ノ生活ヲ営ムノ機会ヲ得シメラルヘシ
父親は、亡くなるまでソ連を許さず、共産主義を許さず、日本の防衛力向上を支持し、日共、社会党、新左翼過激派を嫌悪していました。
8月になると、原爆や終戦の日の特集を行い、戦争の時代の経験者の話として、反戦平和、反米、反保守の宣伝に一生懸命です。しかし、おなじ時代を生きた経験者として、我が父もいます。自分も、我が父から聞かされた話を語り継いていこうと思います。

よく、かつての日本陸海軍将兵が、反戦を語る場面が登場しますが、故小野田寛郎少尉のように、靖國神社に参拝し、日本の安全を憂慮していた元将兵もいます。公平な報道をお願いしたいものです。


大江健三郎さん、福島瑞穂さん、辻元清美さん、吉永小百合さん、関口宏、民主党のお歴々。
あの国際法違反行為に関して、諸氏の考えを聞かせて頂きたいものです。

ソ連軍157万人が満州侵攻 戦車に潰された王道楽土の夢

ソ連対日参戦

2015年8月6日木曜日

文化勲章受章者の阿川弘之氏が死去されました

訃報です。
文化勲章受章者の阿川弘之氏が、死去されました。

作家の阿川弘之氏が死去 文化勲章受章者、正論執筆メンバー

作品支えた海軍体験 中庸とユーモア愛し

評伝【阿川弘之さん死去】若者の被災地支援に「日本は大丈夫」

氏の代表作は、「山本五十六」、「米内光政」、「井上成美」の海軍三部作でしょう。
海軍関係では、その他に「軍艦長門の生涯」、「海軍こぼれ話」、「雲の墓標」、「暗い波濤」などを読みました。その他にエッセイが、「国を思うて何が悪い 一自由主義者の憤慨録」、「国を思えば腹が立つ 一自由人の日本論」、「高松宮と海軍」、「山本元帥!阿川大尉が参りました」などなど。
ある思想傾向にある方々、例えば辻元清美氏、田嶋陽子氏、福島瑞穂氏などからは、右翼反動軍国主義者的作家ということになるのでしょうかね。ただ、阿川氏は相手にしなかったと思います。

氏を語る上で外せないのは、朝日新聞や毎日新聞などの偽善的な左翼マスコミが大嫌いであったこと。かつて、軍部に迎合したマスコミが、連合軍による占領下では踵を返したように反軍部に転向、その後はソ連や支那に媚を売っていたことが許せず、一貫して批判し続けていたこと。
昨年、朝日新聞の所謂「従軍慰安婦」問題で誤報を認めたことを、如何に考えていたか興味があるところです。

氏が師事した作家の伝記「志賀直哉」も、長編でしたが完読しました。しかし、何と言っても、最も面白かったのは月刊文藝春秋に連載された巻頭随筆の「葭の髄から」。

阿川氏の前の巻頭随筆が、司馬遼太郎氏が執筆された「この国のかたち」でしたが、文藝春秋の看板企画だけあって、甲乙つけ難いものがありました。ちなみ、阿川氏が海軍予備学生、司馬遼太郎氏が陸軍甲種幹部候補生出身でした。お二人の著書を読んでいると、海軍時代を懐かしむ阿川氏、批判的な司馬氏と対照的でした。

それは、海軍予備学生が任官同時に海軍上等兵曹の上、少尉候補生の下という破格の待遇を受けたからでしょうね。
陸軍は、士官教育方針として一等兵の苦労から味合わせるという方針を最後まで堅持しました。従って、兵隊の苦労をしたくないエリートは、挙って海軍の予備学生、予備生徒などに志願したそうです。

小生の伯父は、旧制中等学校を卒業すると、旧制高等商船学校に入校しました。当時の制度では、同時に海軍の兵籍に編入され、高等商船学校生徒兼海軍予備生徒になりました。
これが、どれだけの待遇かというと、街中で陸海軍の下士官は、二十歳前の海軍予備生徒である伯父を見かけた場合、先に敬礼を行い然る後に答礼を受けなければなりませんでした。それは、戦場経験豊かな古参兵でも同様で、海軍の身分差別が如何に激しかったかを物語るものでしょう。従って、海軍の予備学生、予備生徒出身者と陸軍出身者に意識の差があっても致し方ないと思います。

(太平洋戦争中でありましたら、卒業と同時に海軍予備士官として出陣すること予定さていました。
伯父は、そのことに関しては淡々と受け止めていたようで、任務だったのだと気負いをせずに話してくれたことがありました。)


阿川氏は、大江健三郎某氏と確執があったことは有名で、ご本人も隠していませんでした。大江健三郎某氏は、それを遠回しに匂わしていましたが、名言はしませんせした。小生は、それに偽善的な、何とも言えないあざとさを感じており、決して好感が持てません。
現在の大江某氏は、反原発、憲法九条の会などの活動に熱心ですが、その余りにも観念的に過ぎる思考にも、非合理性を感じるのみです。同じことは、美輪明宏某氏にも言えますが、自分からみれば、両氏とも偽善的にしか思えず、相容れないですね。

意外だったのは、『きかんしゃ やえもん』の文書が阿川氏の作品と知った時。児童文学書も、執筆されていたのですね。

94歳、大往生と言えますが、惜しい方が死去されました。残念でなりません。
心より、ご冥福をお祈り申し上げます。
合掌

2015年8月5日水曜日

憲法(社民党)栄えて国が滅ぶ

憲法栄えて国家が滅ぶ。

『社民系組織メンバーの「拉致より憲法」発言に家族会反発 秋田街頭で隣で活動中、「被害者家族の思い踏みにじる」』 
すぐ隣で、社民党支持者が中心の「秋田・戦争をさせない1000人委員会」(代表・山縣稔県教組委員長)が街頭活動を始めたため、救う会秋田メンバーの男性が1000人委員会メンバーの男性に署名を求めたところ、「拉致より憲法だ」と拒否されたという。
家族会の反発について、1000人委員会の山縣代表は「拉致問題について、会としての見解はない。それぞれのメンバーの考えで対応している」と話している



民党は、その前身の社会党時代より拉致はなかったという、北に融和的な政党でしたからね。推して知るべしでしょう。
当該組織の皆さん、社民党関係者の皆さん、拉致問題に関して、人権に関しての、貴方貴女らのご意見をお聞かせ下さい。