2014年9月21日日曜日

スコットランドの独立否決 - イギリスという国名呼称に思う

イギリスという国名呼称に問題はないか、連合王国とすべきではないか、というのが本稿の目的です。

2014年9月19日、スコットランドの歴史的な住民投票は、独立派の敗北という結果になりました。イギリス政府のみならず、米国や欧州諸国、英連邦加盟国、英海外領土、王室領、日本、そして世界経済的とっても一安心でしょう。

本件に関しては、様々な論評が出ていますが、私は日本で使用されている「イギリス」という国名呼称について、考えてみたいと思います。

元々、日本国内で使用されているイギリスと国名呼称は、England(イングランド)から来ていますね。しかし、外務省により発表されている正式な国名は、「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland )」です。

自分が外資系のIT企業に在籍していた時、社内で回覧される文書等では、Englandという名称は使われていませんでした。基本的なは、UK(連合王国)で、ときたまBritainが使用されていました。ただ、Britainだと、北部アイルランドが含まれない可能性があるので、原則UK、United Kingdomです。

スコットランド人に、’Are you English?’と問いかけても、’I am a Scottish’と言われます。連合王国の皆さんは、England、Scotland、Wales、Ireland(北部アイルランド)という違いに敏感です。
従って、連合王国なのかそうでないかの違いが極めて重要なんだなと、当時から感じていました。

サッカーやラグビーでは、England、Scotland、Wales、Ireland(北部アイルランド)が個別に代表チームを編成し、ワールドカップなどの代表チームを送っていますね。
��サッカーは、アイルランドと北部アイルランドは個別に、ラグビーは一体のチームでアイルランド代表を編成)

ホーム・ネーションズ

この違いに無頓着だと、サッカーやラグビーのワールドカップで、イングランド代表はイギリス代表ではないのかという、勘違いな質問がでるのだろうと思います。ロンドン五輪では、イングランド代表がイギリス(連合王国)代表として参加することで英国4協会で妥協が成立しましたが、最終的にな名目的な統一チーム結成に漕ぎ着けました。

オリンピックサッカーグレートブリテン代表

自分は、イギリス = 連合王国でなく、連合王国とEngland、Scotland、Wales、Ireland(北部アイルランド)は、違う(地域呼称として)のだと考えた方が良いと思ってます。

今回の、スコットランド独立運動経緯から考えて、今後も英国の4地域の自治権、地域性は大きくなることはあっても、小さいくなることは無いでしょう。
そこで、提案です。慣例的に使用されているイギリスという国名呼称は、連合王国に統一しようではないか。元々、外務省で定める公式な国名は、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)です。そして、略称として連合王国もしくはUK。

英国の4地域の特徴、歴史、そして連合王国としての歴史を踏まえて、統一名称と個別の名称とに敬意を払うべきではないか、そのような思うを、この雑文に込めてみました。

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