当Blogに記のコメントが投稿されました。ので、サブプライム・ローン問題を起点とする現在の金融危機について、考えていることを述べます。
http://masse01.blog11.fc2.com/blog-entry-234.html#comment130
私が、最も気になっているのは、このサブプライム・ローンのリスク管理です。このサブプライム・ローンは、返済可能性の低い人達に、将来の住宅価格の値上がりを見越して貸し付けたものですね。‘将来の住宅価格の値上がり’という前提を除外した場合、債務者の収入の観点からの返済可能性が低く、焦げ付きリスクの高い債権であった筈です。
債務者に融資した金融機関は、サブプライム・ローン関連の債権を売却して現金化します。債権を買い取った企業は、証券化して販売する。焦げ付きリスクの高い債権ですから、売却価格も証券の利回りもリスクに相応したものになっていたと考えられます。サブプライム・ローンの本来のリスクが反映したいたとも言えるでしょう。私もこの段階までは、金融手法として問題ないと、素人ながら思っています。その理由は、顕在化しているリスクが債権売却価格、証券の利回りに反映されていたであろうと予想されるからです。
焦げ付きリスクの高い債権ですから、売却価格も足元を見られるでしょうし、その証券も高利回りでないと売り物にならない、高リターンであるが高リスクでもある金融商品として認識されたでしょう。
証券化されたサブプライム・ローン、さらに分割されます。リスクを小口に分けるということですね。素人考えですが、リスクが利回りに反映している限り、問題はないと思います。
次の段階で、分割さえたサブプライム・ローン証券、他の金融商品と組み合わされ、パッケージされた新たな金融商品として生まれ変わります。私は、ここに落し穴あったのだと思えるのです。他の、優良な金融商品と抱き合わせることで、分割さえたプライム・ローン証券が持つ高いリスクが水面下に隠れてしまったのではないかと思うのです。優良な金融商品と組み合わせたからと言って、借り手の破綻の可能性が低くなることはなく、債権が焦げ付くリスクが無くなることはありません。しかし、優良な金融商品と組み合わせることで、あたかも債務者が持つリスクが解消したかのように錯覚してしまった、させたいたのでないか。そのような気がしてなりません。
サブプライム・ローン関連の債権を売却する、証券化する、小口化する。ここまでの金融手法は、リスクが顕在化(債権売却価格、利回り)しており、問題なしと思います。次の段階で、他の金融商品と抱き合わせることで、顕在化していたリスクが隠されてしまったとしたら、その手法に問題無しとは言えないのでは。これが、素人判断でありますが、私の見解です。
金融の専門家のご意見を伺いたいのですが、個人投資家を市場に呼び戻したいのであれば、個人が正しくリスクを判断できるということが重要だと思います。
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こんにちは、いつも拝見しております。また遊びにきます!
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潤沢な資金とレバレッジ手法が金融会社のビジネス目的と合致していたか?という箇所は、僕にはよく理解できないのですが、監査法人はどうしていたか、については、強く共感を覚えます。2000年以来、国際会計基準が大きな力を持つようになり、会計の世界は、驚くほど変革されつつありますが、これらすべては、国際的な機関投資家の投資情報として役立つ情報を産出するためのものであったはずです。そして日本にも、継続企業に関する経営者の一筆をとるというように、急につぶれると経済不安が起こるし、機関投資家も困る、という錦の御旗の下で、最近のグローバリズムが叫ばれていたと思います。そこで、直近のリーマン等の監査意見はどうだったのか、一切情報がないのは不思議です。