ISACA東京支部では、会員のCPE(継続教育プログラム)ポイント獲得機会の提供を主目的として、毎月月例会を開催しています。東京支部の教育委員会が月例会の担当ですが、私も教育委員、教育担当理事、教育担当常務理事として長く携わりました。
昨日も2008年7月度の月例会が日本教育会館で開催され、筑波大学の新保史生准教授が「モニタリング・ツールの利用と法」というテーマで講演されました。
電子メールの監視などの方法や法的な課題や注意点など、実際の裁判事例を基に説明され、誠も興味深い内容でありました。
社内の電子メールの監視が、法的に許されるのか。許され場合の法的要点とは何かなど、情報セキュリティ上の行われうる監視活動における法律上の課題の提起で、少なくとも私個人としては(下線にした理由は後述)、参考になりました。アンケートの結果も、そう悪くないように思われます。
CPE(継続教育プログラム)は、CISAやCISM、CGEITの認定者がそのスキルを維持向上させていくことが目的です。従って、月例会の講演内容も東京支部会員(というよりCISA,CISM,CGEIT認定者)の知識、スキル向上になるべきことが原則です。
月例会は、少なくとも下記の条件を充足させることが肝要と、私は考えて教育委員、理事、常務理事に任じてきました。
①東京支部会員の知識、スキル向上になる
②東京支部会員のCPEポイントになる
では、月例会が会員の知識、スキル向上の一助になったとして、職務上の利点はあるのでしょうか。例えば、昨日の講演は個人的には参考になりましたが、現在の職務に応用できるかと言えば、一部であろうと思います。というのは、個人の持つ知識やスキル、経験が勤務先の職務と100%と一致することは無いからです。
講演内容が知識スキル向上のなることと、職務に応用可能ということは、必ずしも等価ではないと考えています。職務に応用可能でなければ、満足度は低くなると言う考えもあります。しかし、月例会は職務へ応用可能な実践的セミナーばかりでなく、将来の動向を踏まえたもの、学術的性質のものなど多様な内容になっています。また、そういった内容を望む声をあるので、実践的内容を求められる方には、違和感がある場合もあることは否定しません。そのようなご意見を実際に聞いたこともあります。
私は、職務への応用可能性は十分条件であって必要条件とは思っていないので、昨日の月例会は職務への応用可能性は必ずしも高いものではありませんでしたが、満足度しては納得できる水準と評価いたしました。
月例会については、多くのご希望、ご意見があり、一回の講演で全てを充足させることは出来ません。性質の異なるセミナーを順次開催することで、自己目的に適う月例会を選択してもらうことが重要ですね。
もう、教育関係ではないのですが、昨日の月例会(2008年8月度)で、会員の満足度とは何なのだろうと、ふと思いました。
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