八国山と焼団子と山田うどんと埼玉西武ライオンズ。 この4つは、自分にとって郷土の象徴です。子供時代の遊び場にしてトトロの舞台と呼ばれている八国山。焼団子と山田うどんは、所沢市民のソウルフード。地元に本境地をおく埼玉西武ライオンズ。 私は、所沢生まれの元情報システムエンジニア。郷土を愛するエンジニアのBlogです。
2006年12月31日日曜日
謹賀新年
謹んで新年の御祝詞を申し上げます。
皆様におかれましては幸多き一年でありますよう、心からお祈り申し上げます。
平成十九年 元旦
年を経るに従って、一年の経過が早くなる、これは皆様も同じでしょうか。情報セキュリティを取り巻く状況も年々刻々と変化しています。本年の傾向を予測することは難しいですが、今年も肩肘張らずに、自分の意見の発信をしていこうと思います。では、今年も宜しくお願いします。
MASUDA
2006年12月23日土曜日
以下は、2006年12月22日の産経新聞Webからの引用です。
日産の顧客情報流出 DMで注意喚起へ
顧客情報が流出し、記者会見で頭を下げる日産自動車の戸井田和彦常務(中央)ら=21日午後、東京都中央区の日産自動車本社
日産自動車は21日、顧客情報が社外に流出した可能性があると発表した。名前や性別、住所、所有車情報などで流出した顧客数は不明。過去に使用していたデータベースから流出した可能性があるため、このデータベースで管理していた約538万の顧客全員にダイレクトメールを送り、注意喚起を図る。
同社によると、今年10月末に発売された週刊誌に顧客情報流出の記事が掲載されたことを受け、社内調査を開始。記事中に社内のみで使用している車種記号が記載されていることなどにより、平成15年4月から17年12月まで使っていた旧データベースから情報が流出した可能性があると判断した。
データベースを利用できる社員は業務委託先の従業員を含め11人。聞き取り調査も進めたが、委託先を辞め、連絡が取れない人もいるという。日産は警視庁に被害について相談、流出の経緯などをさらに調べる。
週刊誌の報道を受け、これまでに問い合わせが10件あり、うち3件は架空の請求書が届いたとしている。
一年前まで使用していたDBからの漏洩したいうこと。DBの利用者を11人に限定してので、情報の漏洩に関して全くの無策であった訳ではなさそうです。とう言うか、need-to-knowの原則に従い、良く考えられていたと言えるのかもしれません。しかし、権限が認められている担当者が漏洩に関与したならば、これを防ぐことは出来ません。
そこで、漏洩をさせない対策も引き続き大切ですが、漏洩してしまった場合に、情報主体者のリスクを軽減する施策も考えるべきかと考えています。
個人情報の漏洩が絶えないのは、個人情報に金銭的価値があるからねですね。
DATA - 情報が無秩序に集められている状態
Information - DATAが整理された状態
Intelligence - Informationに付加価値がついた状態
上記は、私が過去にあるセミナーで聞いた情報の分類で、非常に感銘をうけました。個人情報が漏洩するのは、氏名や住所だけでなく、家族構成や収入、口座番号、クレジット番号などが集約された状態で保存され、まさにIntellienceだからですね。そこで、個人情報法を保存する際に、Intelligenceから一旦、DATAの状態の戻してしまい、バラバラに保存し、一部が漏洩しても利用価値が低く、悪用されないようにすること、つまり情報を分散保存することも考慮すべきかと考えています。
例えば、個人情報の氏名、住所(住所も都道府県、市町村、番地を分割)、電話番号、その他の属性情報、付帯情報など分割し、IntelligenceからDATAの状態に戻して別個に保存するのです。それも、Diskを物理的にも分離する、サーバーを別にすることも考慮します。そうすれば、個々の情報が漏洩しても、殆ど無価値に近く、悪用されるリスクも軽減できます。分割された全ての情報を盗み出し、それを繋ぎ合わせるのは不可能でなくとも困難であることは確かでしょう。リスクをゼロにすることはできないにしても、近づける努力が必要です。
ITとは、ひたすら合理化省力化効率化を目的としてきました。この分散管理は、少なくとも効率化には反することです。しかし、個人情報jの漏洩によって生じるリスクとのバランスで考えれば、効率を犠牲しても考慮するに値すると、私は考えています。
漏洩防止対策、今後も必用ですし、改善の努力は継続しなければなりません。しかし、それだけでなく、漏洩してしまった場合のリスクを極小化する対策も必用ではないでしょうか。
諸賢のご意見を寄せて頂きたく思います。
2006年12月18日月曜日
通信技術衛星打上成功
以下は、朝日新聞Webからの引用です。
H2A11号機、打ち上げ成功 通信技術試験衛星を分離
2006年12月18日16時08分
技術試験衛星「きく8号」を載せたH2Aロケット11号機が18日午後3時32分、鹿児島県・種子島の宇宙航空研究開発機構種子島宇宙センターから打ち上げられた。H2Aの打ち上げは今年4回目。
��2A11号機が打ち上げられた=18日午後3時32分、鹿児島県種子島の種子島宇宙センターで
打ち上げに成功したH2A11号機=18日午後3時33分、鹿児島県南種子町で
ロケットは約27分後に高さ約280キロで衛星を分離、打ち上げは成功した。衛星は約2週間かけて、日本上空をカバーする赤道上の静止軌道(高さ3万6000キロ)に移る予定だ。
今回のH2Aは、重さ5.8トンと重い衛星を搭載するため、これまで2本だった大型固体補助ロケットを4本備えたタイプを初めて採用した。当初、16日に打ち上げる予定だったが、天候不良で延期していた。
「きく8号」は、宇宙を介した通信技術を開発するための衛星で、日本の人工衛星としては最も重い。幅17~19メートルの大型アンテナを2枚搭載、感度を高めて小型の携帯端末による通話や通信の可能性を探る。折りたたまれているアンテナを、7日後に軌道上で広げることになっている。
携帯端末というのが、どの程度のなのかはっきりしませんが、現在の携帯電話の将来世代での活用を狙っているような感じです。携帯電話の多機能化、止まる事をしらない勢いですが・・・・
メールにインターネット、クレジット機能、スイカに国際通話。あの小さな通信装置がこれほどになろうとは誰が想像したでしょうか。
しかし、私個人はこれでいいのかと思ってます。余りにも多機能で、紛失したり盗難にあった時のリスク、とてつもなく大きて、無条件に賛成じゃないですね。昨日、とある量販店に行ったついでに、最新の携帯電話を見てきたのですが、多機能なものと簡単携帯の両極端。そろそろ、自分の携帯電話のバッテリーがへたってきた私としては、その中間くらいの機能で、カメラ無しがいいのですがね。
これで、H2Aロケットも5回連続成功、しかも今回は最重量の衛星です。一定の信用が得られつつあるのでしょうね。衛星打ち上げビジネス、後はコストが課題です。来春に迫った、三菱重工への事業移管。民間のコスト管理とビジネス能力が試されます。
衛星自体も日本が得意の遠隔コントロール、自律機能技術がテンコ盛りという感じです。有人宇宙飛行技術とは違った、日本の高度な宇宙開発技術の成果です。軍事に転用が可能な技術でもあり、日本の宇宙の平和利用への理解を広めることが、また重要になってきましたね。
兎にも角にも目出度きことです。この後の、衛星技術の試験、成功に終わらん事を願っております。
2006年12月13日水曜日
winny 開発者に有罪判決
今日は、あのWinnyの開発者が問われた著作権法違反事犯の判決がでました。大方の予想通りの判決と反応でした。
以下は、2006年12月13日の産経新聞Webからの引用です。
ウィニー開発、元東大助手に罰金150万
ファイル交換ソフト「ウィニー」を開発し、ゲームや映画ソフトの違法コピーを容易にしたとして、著作権法違反幇助(ほうじょ)の罪に問われた元東大助手、K被告(36)に、京都地裁(氷室真裁判長)は13日、罰金150万円(求刑懲役1年)の判決を言い渡した。
最大の焦点はソフト開発の意図で、検察側は「著作権侵害を企図した確信犯」と指摘。金子被告側は「新技術の検証にすぎない」として無罪を主張していた。
ファイル交換ソフト利用者の違法行為で、開発者の刑事責任を認めたのは初めて。ソフト開発の現場に大きな影響を与えそうだ。
起訴状などによると、K被告は平成14年5月、ウィニーをホームページ上で公開。群馬県高崎市の男性店員ら2人=有罪判決が確定=が15年9月、映画などを違法にダウンロードできる状態にするのを助けた。
検察側は、インターネット掲示板への書き込みなどからK被告が著作権侵害への利用を意図して開発したと認定。「現在の著作権保護システムを根本的に破壊するため開発、公開して不特定多数の者にダウンロードさせ、違法コピーの横行を助長した」と批判した。
一方、弁護側は、被告がホームページなどで違法な利用をしないよう呼び掛けたことなどを挙げ「違法行為を助長する意図も、悪用した者と意を通じたこともない。開発者が共犯として処罰されれば、技術者を萎縮(いしゅく)させる」と反論している。
(2006/12/13 10:26)
有罪の「天才」にネットで広がる批判と支持
「時代動いているのに」
「こうしている間にも時代は動いている…」。ファイル交換ソフト「ウィニー」を開発したとして、著作権法違反幇助の罪に問われた元東京大大学院助手、K被告(36)被告は13日、京都地裁の判決公判後に記者会見し、自らの立場を強調した。防衛機密や捜査情報の流出が絶えず、社会問題化したウィニー。ネット社会に“革命”をもたらした天才プログラマーに、司法は有罪判決を下した。
K被告はこの日、黒いスーツにネクタイ姿で約10人の弁護団を従えて法廷に立った。判決が宣告された直後、傍聴席からは報道陣や支援者が次々と退席。弁護側の主張を退ける理由が読み上げられると、金子被告は首を傾けて納得のいかない様子を見せた。
閉廷後、開かれた記者会見では用意した文面を淡々と読み上げ、「ウィニーは、将来的に有用な技術であって、将来、その技術は評価していただけると信じている」と強調。その上で、「有用な技術開発を止めてしまう結果になることが何よりも残念。こうしている間にも時代は動いているにもかかわらず。控訴して、技術開発のあり方を世に問うて行きたいと思います」と訴えた。
さらに、「違法行為をしてはいけないと注意してきた。ではどうすればよかったのか聞かせてほしい」と語気を強め、「(著作権侵害が横行する)結果が悪いから、悪いというのは納得できない」。
同席した弁護士も「判決では著作権侵害を蔓延(まんえん)させる積極的な意図を明確に否定したが、有罪は解せない」とした上で、「玉虫色の判決だ。控訴して無罪を勝ち取る」と言い切った。
掲示板に批判と支持
インターネットの世界で爆発的に広がったウィニーに対するユーザーの関心は高く、掲示板サイト「2ちゃんねる」には、判決日が近づくにつれて関連した書き込みが続出。「包丁をつくった職人も捕まるのか」「殺人をすると言っている奴に包丁を渡すのは問題」「核ミサイルはつくること自体が禁止」などと、K被告への支持と批判が乱れ飛んだ。
判決の出たこの日は、同地裁の駐車場で、62枚の傍聴券を求めて208人が列に並んだ。大阪府富田林市から傍聴に訪れた会社員、片本亜希さん(25)は「ソフトそのものは非常に便利で、違法な使い方をする人がいるから問題になる」。京都府八幡市の男性会社員(35)は「仕事で著作権を扱っているので、注目していた。ウィニーによる被害は大きいと思っていた」と話した。
有罪判決が宣告されると、支援者が同地裁内で「不当判決」と書かれた紙を掲げた。支援者の新井俊一さん(28)は「(この判決によって)ソフト開発者を萎縮(いしゅく)させるだろう。映像や音楽の分野で日本は後れをとることになり、残念だ」。
傍聴に訪れた京都市南区の無職女性(29)は「有罪判決はソフト開発の環境にとっては良くないが、これだけ情報流出の被害が出ているので無罪もおかしい気がする」と困惑の表情だった。
判決が告げられた10分後には、「2ちゃんねる」上に「有罪」と書き込まれた。約1時間後に書き込みは1000件を突破した。
◇
知識の意義 説明する責任
インターネット総合研究所の藤原洋所長の話 「科学者、技術者には結果責任がある。経済的損失を補うことではなく、知識人として、知識の意義を説明する責任だ。ウィニーについて、分散したデータが自由に交換され、相互接続したネットワークが1つのコンピューターとして機能する点は国際的にも意義のある成果と評価する。だが、著作物が自由に交換され、著作権が守られないという社会的悪影響があった。金子被告はこれをしっかりと説明、注意喚起すべきだった。公害のように技術革新には、ひずみが生じるものだ。判決を機に、新しい研究開発を促進するなかで、知識人としての倫理が呼び起こされることを望む」
◇
K被告語録
ウィニーの開発者、K被告の発言を振り返った。
「暇なんで(使いやすい)ファイル共有ソフトつーのを作ってみるわ。少し待ちなー」(平成14年4月1日、インターネット掲示板で開発宣言)
「悪貨は良貨を駆逐するっていうのはいつの時代でもそうで悪用できるソフトは宣伝しないでも簡単に広まるね」(8月23日、姉へのメール)
「著作物を勝手に流通させるのは違法ですので、そこを踏み外さない範囲でテスト参加をお願いします」(10月3日、掲示板の書き込み)
「ソフト開発が犯罪の幇助(ほうじよ)に当たるという間違った前例がつくられてしまえば、日本のソフト開発者の大きな足かせになる」(16年9月1日の初公判)
「雑誌で悪用を勧めるような記事があり予想外だった」(18年5月1日の公判での被告人質問)
「新しい技術を生み、表に出していくことこそがわたしの技術者としての自己表現」(9月4日の最終意見陳述)「ウィニーは将来的には評価される技術だと信じている。今は新しいアイデアを思いついても形にすることすらできない。それが残念」(同)
(2006/12/13 17:03)
引用が長くなりましたが、判決と反応双方に興味があったので、敢えて長文の引用をしました。ご容赦下さい。
私は、記事にもあるように、Winnyによってデータ共有され、自由に交換できることは意義あることと、最初は思っていました。しかし、著作権の侵害を引き起こしたことは想像外で、おそらく開発者も最初から意図したことではないような気がします。しかし、報道された開発者のその後の言動が著作権を軽んじているような気配があり、また講演の中で侵害行為を公開するということでは、逮捕も致し方ないと思っています。
この事件で、Winnyによる情報漏えいの被害も深刻ですが、著作権に対して、それを軽視、もしくは無視するような言論が見られたこと、これも又深刻であるという気がしています。おりしも著作権保護期間の延長問題で、賛否両論が起こっています。この機会に著作権について議論深めることも有益と思います。
私の友人にカメラマンがいます。報道カメラマン志望と言うことなのですが、本人曰く「食うために」ということで、雑誌のグラビア撮影などをこなしています。彼は、写真の著作権は必ず押さえておくということです。そうでないと、自分の撮影した写真が流用され、自分のみならず他のカメラマンも仕事が少なくなってしまうからだそうです。昔は、著作権の意識が低く、高名な写真家でないと主張できなかったようです。そして、無名のカメラマンは自分の作品が流用されても著作権料も貰えず、という時期もあったようです。創造的な仕事をしていくためには、その成果に一定の保護を掛けるのは当然だと思います。
今回の事件では、開発行為そのものを罰した訳ではありません(と私は理解しています)。結果としての著作権の侵害が争点であり、開発という行為が萎縮することはないだろうし、萎縮などしてはいけません。ただ、保護すべき権利を蔑ろにしてはいけないということだろうと思ってます。皆さんは、如何様にお考えでしょうか。
丸山さんのblogにトラックバックしておきます。まあ、私も特殊は事犯だと思います。
では
2006年12月12日火曜日
住基ネット裁判 高裁の判決が割れました
以下は、産経新聞Webからの引用です。
住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)の運用はプライバシー権を侵害し違憲などとして、石川県の住民28人が県などに個人情報の削除などを求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁金沢支部の長門栄吉裁判長は11日、「住基ネットはプライバシー権を侵害するものではなく、憲法13条に違反しない」として、個人情報の削除を命じた1審の金沢地裁判決を取り消し、住民側の請求を棄却した。
住民側は上告する方針。
住基ネット訴訟では昨年5月、金沢地裁が初めて違憲と認め、大阪高裁も先月30日、違憲判決を出したが、ほかは住民側が敗訴。大阪高裁判決を受けて、大阪府箕面市は7日、上告断念を表明していた。
長門裁判長は判決理由で、住基ネットで扱う氏名、住所、生年月日、性別、住民票コードなど本人確認情報は、個人の人格的自律や人格的生存に直接関係するものではないと指摘。 「公権力が正当な理由に基づき、本人確認情報を収集、管理、利用することは『公共の福祉』による制限として許される」とした。
住基ネットによる利便性よりも自分のプライバシーの保護を望む住民についても、住基ネット導入の正当性は否定されないとした。
住民側が主張した本人確認情報を利用した名寄せなどの危険性に、長門裁判長は「具体的危険性はない」と判断した。
控訴審で、住民側は「自分の情報の開示を自分で決める権利(自己情報コントロール権)も憲法13条で保障されたプライバシー権に含まれる」とし「住民票コードを使って簡単に個人情報の検索、名寄せがされる」と主張。県などは「住基法などで目的外の利用を禁止しており、対策は十分」と反論した。
住民側は1審で、個人情報の削除と国や県などに1人当たり22万円の損害賠償を請求。金沢地裁判決は「自己のプライバシーの権利を放棄せず、住基ネットからの離脱を求める住民への適用は憲法13条に違反する」と認め、賠償請求は棄却。県などが控訴した。
前回の大阪高裁は、行政側の逆転敗訴ですが、今回は住民側の逆転敗訴、憲法判断も全く逆で合憲とされました。これは、由々しき事態ですね。同じ制度に対して、二つの全く異なる判決、憲法判断。この裁判では、住民は上告する方針だそうです。大阪高裁の判決の時には、行政側が断然上告すると思っていたのですが、箕面市長さんは上告しない方針だそうです。しかし、個人的見解ではやはり上告すべきであったと思います。選挙の公約に従ったといことですが、もし最高裁で合憲の判断がでた場合は、どうなるのでしょうか。地裁高裁で判断が割れている以上、上告し最高裁の判断を待っても公約違反とは言えない気がします。
今回の原告は、上告するとのことなので、最高裁が判断を下すことになります。ここでは、住民基本台帳ネットワークの議論が深められ、その上で国民に対する説明責任が果たされることを期待します。
私自身の考えは、リスクがゼロには出来ない以上、リスクと便益が明らかになり、便益が上回れば反対する理由はないと思います。ただ、住基カードを作成しましたが、便利だと思えたことがないのが実情ですが。
反対派の論調も今一つ同調できません。情緒的に反対するのではなく、明確な説明がなされた上で判断すべきことと思います。
最高裁の憲法判断、注目していこうと思います。
2006年12月10日日曜日
お疲れ様でした
年明けの1月か2月に試験結果が届くはずです。最近では、郵送でのレターの前に電子メールで合否が知らされるようです。
ISACAでは、合格者説明を実施しています。試験に合格しただけでは、CISA/CISMを名乗ることはできません。職務内容を申請して、認定して貰う必要があります。その手続きについて、合格者説明会でお話する予定です。英語で関係書類が送られてくるので、手続きに不安を覚える人もありますので、是非この説明会に出席して下さい。そして、その後の懇親会にも合わせて出席して、合格者の皆さんとの交流を持って頂くと、人脈の形成ともなります。私は、出席はしませんが、ISACA東京支部の担当理事が出席しますので、ISACA活動の説明も行います。これを機会にISACA活動にも参加して頂くことを期待してます。
では!
2006年12月3日日曜日
CISA/CISM試験、頑張って下さい
何と言っても長丁場の試験です。集中力を維持も、万全の体調があってこそです。今まで暖かい日が続いていましたが、寒さも本番になるようです。試験が終わったの後の一杯を楽しみにして、風邪等ひかないようにご注意下さい。
以前に当Blogに掲載した受験対策、再掲します。
1 時間を区切る
見直しの時間を含めて、事前に時間を区切った計画をたてましょう。
私は、見直しの時間を一時間として、回答に4時間としました。
(私が受験した時は、250問5時間でした)
2 必ず回答する
全て4択です。ブランクにすると0点、鉛筆倒しでも確率25%です。
必ず回答しましょう。鉛筆倒しで回答した問題は印を付けておきます。
3 長考しない
分からない問題に長考せず、取り敢えずの解答をして次の問題にかります。
この問題にも印を付けておきます。
4 問題をよく読む
回答は必ずしも唯一の正解を求めるものではありません。
最も適切なものを選択
最も適切でないもの選択
などなど、問題の内容を見極めましょう
5 見直し
全問回答後の見直しも重要です。2と3で保留した問題も考えましょう。
最初は分からなくても、全問をやると理解できるものもあります。
実際、見直しで分かった問題はありました。
以外に回答の選択間違いもあります。回答AなのにBにしていた何てのが。
見直しで、確実の何問かを拾えます。私は1回目の試験は駄目でした。
次の試験では、見直しをして何問かを拾いました。これで、合格。恐らく1回目の試験で見直しをしておけば、大丈夫であったと思います。
6 集中力
4時間集中力を維持するのは難しいです。私は、半分くらいのところで トイレに行きました。顔を洗い、うがいをし、深呼吸をして後半戦に望みました。リフレッシュも大事です。
7 飲み物、飴
飲み物や飴を持ち込み、途中で喉を潤し、糖分の補給で乗り切りました。
以上、経験談なのですが、受験者の皆様の参考になればいいのですが。
兎にも角にも頑張って下さい。
2006年12月1日金曜日
住民基本台帳ネット
で、その判決ですが・・・
以下は、2006年12月1日の産経新聞Webからの引用です。
住基ネット一律適用は違憲 大阪高裁、プライバシー侵害認める
住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)運用でプライバシーを侵害されたとして、大阪府内の5市の住民16人が各市に損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決が30日、大阪高裁であった。竹中省吾裁判長は制度上の欠陥や危険性に言及し、「拒絶している市民への適用はプライバシー権を保障した憲法13条に違反する」と高裁レベルでは初の違憲判断を示した。その上で、箕面市など3市に住民4人の住民票コードを削除するよう命じた。賠償請求は認めなかった。
住基ネット訴訟は13都道府県で各地方自治体を相手に起こされ、12地裁で判決が出ている。このうち石川県の住民が起こした訴訟で金沢地裁が昨年5月に違憲判断を示したが、高裁レベルでも同様の判決が出たことで住基ネットの運用や同種訴訟にも影響を与えそうだ。
判決は、住基ネット運用の問題点として「目的外利用を中立的な立場から監視する第三者機関がない。制度に無視できない欠陥があり、プライバシー情報が本人の予期しない範囲で利用される危険が相当ある」u>と指摘した。
原告は豊中、箕面、吹田、守口、八尾の5市の住民。勝訴した4人だけが削除を求めていた。
平成16年2月の一審・大阪地裁判決は、全国民に割り振られた11けたの住民票コードについて「いつでも変更でき、一生使用し続けなければならないものではない」と指摘。「人格権やプライバシーに関する法的利益が侵害されたとは認められない」として請求を棄却した。
判決文を読んでいないので、正確な論評ではなく、単なる感想であることをご承知下さい。判決文では、’制度に無視できな欠陥がある’指摘しています。その上で、プライバシー情報が本人に予期しない範囲で利用される危険がるとしています。確かに、無視できない欠陥があれば、後段の不正な利用に結びつく危険があるというのは、論旨としてはすっきりしています。では、この’無視できない欠陥’とは一体何さしているのでしょうか。システム的な欠陥なのか、運用上の欠陥なのか、人間系の欠陥なのか。いずれにしても、そのような欠陥があるのであれば、住基ネットそのものの停止が必要なのではないでしょうか。おそらく、原告側が自らの住民票コードの削除と損害賠償しか求めなかったのでしょうね。
住基ネットに参加する自治体によって、ITや情報セキュリティに対する取組みや能力に差があることは事実でしょうし、そこにリスクが存在することも確かでしょう。しかし、そういったリスクが洗い出され評価されたことはありません。今回の控訴審判決で違憲判断になったことで、被告側は断然上告するでしょう。違憲判断を問うことであれば、上告理由になりますし、なんと言っても違憲判断を受け入れてしまえば、住基ネットのみならず、他の行政訴訟にも影響必至でしょうから。
そこで、最高裁に期待するのですが、是非ともこの訴訟を大法廷に送り、そこの審理で住基ネットに対するリスク評価をして頂きたいのです。その上で、そのリスクが住民にもたらす影響を判断するというのは、どうでしょうか。
住基ネット訴訟、提訴されたのは本件だけではありません。個々の訴訟の判決に右往左往するのでなく、住基ネットのリスク評価を行い、国民がその結果をもって判断できるようになればいいと思っています。
住基ネット、もう少し、皆で関心を持って見て往きたいですね。