以下は、産経新聞Webからの引用です。
太陽系12惑星へ 新定義「自己重力で球形」提案
≪国際天文学連合総会 候補さらに12個≫
太陽系の惑星が、これまでの9個から12個に増える可能性がでてきた。チェコのプラハで開催中の国際天文学連合(IAU)総会で16日、新たな惑星の定義の原案が示された。原案のまま承認されれば、冥王星の発見(1930年)以来、76年ぶりに太陽系の全体像が大きく書き換えられることになる。IAUは、24日に新定義を承認するかどうかを投票で決める予定だ。
国立天文台によると新しい惑星の定義の柱は、「恒星を周回する天体で、自己の重力でほぼ球形になるもの」としており、直径800キロ以上が目安になる。この定義だと、火星と木星の間に位置する最大の小惑星「セレス」、冥王星の衛星とみなされてきた「カロン」、昨年夏に米航空宇宙局(NASA)が「第10惑星」と発表した「2003UB313」が、新たに惑星の仲間入りをする。
しかし、近年は観測技術の進歩で太陽系の外縁部で次々に新たな天体が発見されており、3個の新惑星候補のほかにも、12個の天体が惑星に昇格する可能性があるという。
惑星の定義をめぐる議論は、昨年7月に米国の研究チームとNASAが、冥王星より大きいことを理由に「2003UB313」を第10惑星と発表したことが直接のきっかけ。それ以前にも、直径が月の7割しかなく、公転軌道も他の惑星に比べて特異な冥王星を惑星とすることの妥当性が議論されてきた。
こうした経緯を踏まえて、原案では、(1)水星から海王星までの8個の惑星を「古典的惑星」とする(2)冥王星とカロン、「2003UB313」の3個は「プルートン(冥王星族)」と呼ぶ(3)セレスについては「矮(わい)惑星」と呼ぶ-ことを提案している。
また、小惑星や彗星(すいせい)などと呼ばれている惑星より小さい天体についても「太陽系小天体」と総称することを提案した。
これまで、科学的に明確な惑星の定義がなかったことが議論の根底にある。原案では明確さはあるが、惑星の中に「古典的」な8個とそれ以外の区別ができることになる。また、今後は新たな惑星候補が次々と見つかり、惑星の総数が収拾がつかないほど増える可能性も否定できない。
24日の議決で、原案への反対意見や慎重論が多い場合には、3年後の次回総会に決着が持ち越される可能性もあるという。
元々、冥王星が他の8惑星と同じ扱いで正しいのかは、以前から議論の的だったんですね。冥王星は発見された当時は観測技術も未熟であり、冥王星の正確な軌道だとか大きさだとか組成などは良く分かったおらずに惑星と認定してしまったのが真相のようです。その後の観測技術の発達、惑星理論、惑星形成理論、太陽系形成理論などが発達してくる中で、冥王星が本当に惑星なのかという議論が起きてきたようです。
何故か? 惑星に関する定義がなかったからです。冥王星の軌道は、一部が海王星の内側に入り込んでいます。1979年から1999までは、最果ての惑星は海王星でした。このうような軌道は、同一の原始太陽系円盤から太陽と、その回りを周回する惑星が誕生したとする現在の太陽系形成理論では説明できません。
冥王星の組成は未だ未解明のことが多いのですが、水生金星地球火星の岩石惑星型、木星土星の巨大ガス惑星型、天王星海王星の巨大氷惑星型の中では、岩石惑星型に近いように思われますが、研究の余地があるようです。
惑星の定義を広めにして、冥王星を惑星としてしまう、その為他の天体も惑星にする、という少しばかり強引な手法が反論を招き、逆に冥王星を惑星の分類からはずすという厳密解釈が提案されてのですね。
物事の定義をどうするか、重要な課題です。そこには、学問的、科学的、論理的明解さこそが必要ですね。
混乱状態の占星術業界の皆様のためにも、一刻も早い決着が望まれます。
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この問題、決着がつきましたね。政治的な妥協でなく、最新の科学的知見の基づく妥当な判断であろうと思います(あくまで試験ですが)。
状況の変化に応じて定義も変わるのは、なんら問題のあることではないと思います。惑星が減ったのではなく、太陽系の構成要素が増えた、科学的知見が充実した証しであり、素晴らしきことではないでしょうか。
状況の変化に対し、柔軟に対応してしていく、PDCAの参考になりますかね。
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誤 (あくまで試験ですが)。
正 (あくまで私見ですが)。