ベネッセホールディングの個人データ漏洩事件の構図が、報道等により分かってきました。五大紙や業界専門誌のなどで、挙って取り上げていますが、それだけに社会的な衝撃のある事件だったことは、間違いはありません。
基本的な構造としては、ベネッセの関連会社から悪意の第三者が個人データを名簿業者に販売、そこから複数の業者を通じて、ジャストシステムが入手、DMに利用したようです。
第一の問題は、ベネッセから悪意の第三者に個人データが渡ってしまった経緯です。警視庁は、不正競争防止法を視野にいれて捜査を行っているようなので、営業秘密侵害罪が適用される可能性が高いですね。
第二の問題が、ジャストシステムです。ジャストシステムは、何故名簿業者からデータを購入したのでしょうか。
ジャストシステムは、「ベネッセコーポレーションから流出した情報と認識したうえで利用した事実はない」コメントを発表しています。つまり、自分は善意の第三者であり、、問題だあるのは名簿業者で犯罪行為には無関係だと言いたいのだと思います。
しかし、それが通るでしょうか。2014年7月10日の株式市場では、ベネッセだけでなくジャストシステムの株式も値下がりしました。しかも、ジャストシステムは、ストップ安です。史上は、ジャストシステムのより厳しい評価をしたと言うことでしょう。
リンクと張ったblogにありますが、関連する名簿業者の中には警察に検挙された経歴がある業者もあるようです。
経済産業省は、ベネッセに個人情報保護法に基づき報告を求めていますが、ジャストシステムには要求していないようです。それは、善意の第三者と言われてると、報告を求める根拠が無いためだと思われます。
しかし、自分はジャストシステムの道義的責任は免れないと思います。ベネッセに管理責任があるのは確かですが、ジャストシステムは、余りにも安易に名簿業者を頼った姿勢は、上場企業として如何なものかと思います。
産経westより
今年1月には流出か ジャスト社は約200万件購入">今年1月には流出か ジャスト社は約200万件購入今年1月には流出か ジャスト社は約200万件購入
2014.7.10 23:53
通信教育大手「ベネッセコーポレーション」の顧客情報が大量に流出した問題で、名簿業者が遅くとも今年1月ごろには流出情報を入手していた疑いがあることが10日、分かった。IT大手のジャストシステムはこの業者の約200万件分の名簿を購入。警視庁も同様の情報を把握しており、流出時期や経路の特定につながる可能性があるとみて裏付けを進める。
東京都福生市の名簿業者「文献社」によると、1月ごろ、武蔵野市の名簿業者「パン・ワールド」から「子供の名簿が大量に入った」と連絡があった。
同時期にジャスト社から「小中学生の名簿が欲しい」と注文が入り、2~3月に自社の名簿約160万件分を販売。さらに、5月にパン社から約200万件分の名簿を購入し、ジャスト社に転売したという。
ベネッセはパン社の名簿に流出情報が含まれる疑いがあるとして、販売中止を要請。文献社とパン社はともにベネッセの顧客情報との認識がなかったといい、パン社は「他の業者から買った」と説明している。
ベネッセは7月に名簿業者から約822万件分の名簿を独自に入手。大半が流出情報だったという。
とても参考になりました。
piyokangoブログ