以下は読売新聞Webからの引用です。
イージス艦機密情報、歴代教官が内規違反で引き継ぎ
海上自衛隊第1護衛隊群の2等海曹(33)がイージス艦の機密情報を持ち出した事件で、この機密情報の入った光磁気ディスク(MO)が第1術科学校(広島県江田島市)で射撃管制を教えていた主任教官らの間で内規に違反して引き継がれていたことが27日、わかった。
部下の教官の1人は「上司からMOを借り、学生に複写させた」と供述しており、神奈川県警と海自警務隊は、機密情報が学校を舞台に拡散したとみて、教官経験者らから一斉に事情を聞いている。
捜査当局によると、流出したイージス情報ファイルは、海自プログラム業務隊(当時)内部の解説用資料として1998年ごろ作成された。県警などで2等海曹の同僚だった海士長を調べたところ、パソコンから同じファイルが発見され、海士長は「術科学校で手に入れた」と供述した。
海士長は砲術科の学生だったため、県警などは同科の教官を経験した佐官らから事情聴取。2002年から約1年半、射撃管制班の班長だった主任教官の3等海佐(41)は「教官就任時に引き継いだMOに情報が入っていた」と供述し、後任に渡したことを認めたが、別の教官や学生への提供は否定した。MOを引き継いでいた主任教官は佐官クラスだった。機密情報へのアクセス権はあるが、MOに情報を移して渡すなど、保管場所以外への持ち出しは内規で禁じられている。
一方、01年から約2年間、砲術科の教官だった1等海尉(48)は、当時の上司だった主任教官の3佐からMOを借りてCDにコピー、自宅に持ち帰ったことを認めた。提出されたCDには2等海曹と同じ情報が入っていた。1等海尉は、イージス艦に興味を持った学生に「CDを渡してコピーさせていた」と話している。
��2007年4月28日3時4分 読売新聞)
内規に違反した情報の取扱、複写が繰り返されていたことが推測される記事内容です。最初の段階はともかく、問題発覚の切っ掛けとなった二等海曹が入手した時点では、規範に反しているとの認識も無かったのではないでしょうか。前回の記事にも書いたように、コピーが繰り返されていくうちに規範意識が薄れ、忘れ去られていたということ。赤信号、皆で渡れば怖くない、これと同じ意識は働いたのでしょうね。
情報セキュリティ上のどんな管理策も、結局は関係者のモラル、規範意識などに左右されてしまうことの典型例だと思います。しかも、特効薬の無い、非常に頭の痛い問題です。
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