私は、情報システムコントロール協会(ISACA)東京支部に所属し、教育担当理事を勤めています。時折、何故東京支部なのですか、と質問を受けます。皆さん、国単位の組織があって、その下部に地域毎の支部が所属するという構造をイメージされていて、「東京支部」という組織名に違和感があるようです。そこで、ISACA東京支部について、簡単な紹介をしたいと思います。
ISACA(Information Systems Audit and Control Association)の本部はシカゴにあります。各国の地域支部は、国際本部に直接所属し、国単位の統括機関は存在しません。従ってISACA日本本部とか日本協会という組織はないのです。日本には、東京/大阪/名古屋の3支部がありますが、各々が本部に直属していますので、その立場は対等です。これは、日本だけでなく、全世界で同様です。
東京支部は、3支部の中で最も古い支部というだけで、大阪支部/名古屋支部を参加に置くという構造になっていないのです。3支部は、各々管轄地域で独自の活動を行う他に3支部共同の活動も行っています。また、毎年一回、3支部合同理事会も開催し、3支部間の協力などについて協議しています。CISA/CISMのプロモーションパンフレットの作成やCobitの普及活動等は、3支部共同で取り組んでいます。東京支部では、毎月の月例会の参加費は、会員であれば無償としています。そして、大阪/名古屋支部会員も無償で参加できることとしています。名古屋支部の理事や会長
を歴任したY氏にいたっては、何故か毎月参加され、毎回顔を会わしています。本当に名古屋支部のなんだろうかと思うほどです。
このように、国単位の組織はありませんが、国内3支部は協力しながら活動しています。3支部の連合体が、仮想のISACA日本本部(支部)と言えるかもしれませんね。
ISACA会員になった場合、国際本部の規定で、直近の支部に所属することになります。もし、大阪支部/名古屋支部の会員が東京支部担当地区に転勤になった場合、所属支部の変更ということになります。当然、逆も真なりで、そのような場合は、転籍先並びに元の支部に連絡を行い、移動の手続きを行う必要があります。東京支部の現副会長の丸山さんは、かつては大阪支部の会長でした。また、大阪支部の理事職のお一人は、
数年前までは、東京支部の副会長でしたし、支部間の移動は決して珍しいことではありません。
福岡、というか九州は、諸所の事情により、東京支部管轄となっています。これは、国際本部の規定からは異例のことです。何故、こうなったのか、申し訳ありませんが、私は知りません。12年前に東京支部に入会して時点で、既でに東京管轄でした。
規定上は大阪支部管轄ということになりますが、将来的には福岡支部の設立が望ましいでしょうね。と言うのは、九州の会員にとって、東京所属か大阪所属かで、実質的な差異は無いような気がします。地元支部の設立の方が会員としてのメリットが大きいのは明白ですからね。福岡支部設立も既存3支部の共通課題といえるかもしれません。
各支部では、月例会を開催しています。これは、会員の知識/スキル向上とCPEの獲得機会の提供のためです。東京支部を例にすると、年間の月例会及び6月の総会全てに参加すると20CPE以上になります。CPEは、一年で最低20CPEの獲得が義務付けられているいるので、この条件はクリアできます。3年間で120CPE以上ですから、1年では40CPE以上が目安になります。その半分、年間義務の20CPEの獲得機会を提供しようと言うのが目標
です。12月にCPEの申告を行う必要があるので、年末に近づくに従って、月例会の参加率が上がっていく傾向があります。会員の皆さんのお気持ち、良くわかります。
CISSPやISO27000(ISMS)審査員など、他の資格制度でもCPEが必要で、その条件もISACAとほぼ同じです。同じようにCPEを要求しながら、その獲得機会を恒常的に提供しているのは、ISACA3支部のみです(私の知識範囲ではそうなのですが間違っていたら御免なさい。また、特別なイベントは別です)。とあるCISSPホルダーの方から羨ましいと言われました。この月例会の開催、少しは誇って良いのかなと自負しています。この月例会、参加者の急増で会場探しが大きな課題となっています。現在は、多い時は700名近い申込みがあるのですが、予算との兼ね合いもあり、そうそう大きい会場を借りることが難しいからです。私が、入会した自分は、理事会メンバーの所属企業の会議室などで、15人から多いときでも25人程度、30名を超えれば凄いと驚いていたのですから、隔世の感があります。
月例会の他にも研究会活動も行っているので、会員の皆さんには積極的にご参加いただきたいと思います。
ここまで、打ち込んで、ふと思い立ちました。この際、紹介したいことを2回乃至3回程度に分割し、小連載にしようかと思います。というのは、ちょっとした紹介のつもりだったのですが、以外に長くなりそうだからです。Blogの投稿、長すぎると良くありませんからね。
ということで、続きは次回に。次回は、他団体との交流について、紹介致します。
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