横田 滋、早紀江ご夫妻の講演会に行って参りました。人質の早期奪還を願うご夫妻の思いが伝わり、思わず目頭が熱くなるものがありました。また、地元所沢市のフリーアナウンサーである司会者が、講演会の締め括りで、感極まって涙が止まらなくなった姿を目の当たりにして、北朝鮮による国家犯罪を、日本国民が一丸となって解決しなければならないとの思いが、一段と強くなりました。
今回の講演会で、許しがたい発言がありました。それは、質疑応答の際の出来事でした。質問者が、愚にも付かぬ発言を続けたのですが、その要点は一人一億を支払って、人質を返してもらうという方法を、家族会と検討してみてはどうかということ。
呆れて、怒りが頂点に達しました。その下らない質問に対して、ご夫妻は北朝鮮に金銭を支払うことがあってはならないと、明確に意思表示されておられました。
政府が認定した拉致被害者は17名、そのうち5名が帰国を果たしました。その他に、拉致の疑いが濃厚な特定失踪者が470名以上。もし、金銭での解決を認めたら、北朝鮮は値段を釣り上げ、場合によっては数百億円以上の支払いを要求してくる可能性もあります。その上、被害者が帰国してくる保証ありません。それは、過去に米朝枠組合意を事実上反故にして核開発を継続するなど、北朝鮮の数々の背信行為が証明しています。
北朝鮮の金銭要求に屈した場合、副次的な悪影響もあります。世界各国の過激派は、日本を標的にした誘拐と金銭要求を活発化させるでしょう。
過去に、クアラルンプール事件やダッカ事件で、政府は日本赤軍の要求に屈して、容疑者を釈放し、600万ドルを支払いました。これは、日本の国際的な信用を失墜させ、軍資金を得た日本赤軍による連鎖的なテロ行為を引き起こしました。
この質問をした御仁は、年齢的には60代以上と見受けました。当然、クアラルンプール事件やダッカ事件を記憶しているはずにも関わらず、このような質問をすること自体が信じられませんでした。
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