2015年4月30日木曜日

誕生学とホメオパシー

知り合いのお子さんが在学している小学校で、気になる事が起きているようです。
それは、その小学校に在学している小学校の母親が、校内に誕生学を推し進めているとのことでした。
私は、其のことを知り、大きな危惧の念を持ちました。何を危惧しているのか。
それは、誕生学の胡散臭さもさることながら、誕生学に纏わり付く、あるカルト集団の影に危険性を感じているからです。

まずは、誕生学についてです。誕生学は、大葉ナナコ氏なる人物が設立した公益社団法人誕生学協会が推進する、妊娠や育児、性教育等に関する運動です。
同協会は、バースコーディネータなる民間資格を創設、学校現場などで講演活動などを行っているようです。その一環として、小学校の母親達に盛んにオルグ活動を行っていることは、以前より聞き及んでいました。

昨年、フェイスブック所沢会にも誕生学のセミナーが告知されたので、ある疑問を提示しました。それは、誕生学協会は、ホメオパシーに関して、どのように考えているのか。勿論、返信はありませんでしたが。

誕生学協会は、大葉ナナコ氏が設立、代表理事として活動していました。現在は、別な方と交代しているようですが、ネットで検索する限り、未だに協会内での影響力は強いようです。

大葉ナナコ氏は、実は医師免許も、看護師資格も、なんら医療資格を所持していません。それでいて、帝王切開への批判的な言辞を弄したりしており、責任ある態度とは思えません。

最も問題なのは、大葉ナナコ氏が日本ホメオパシー医学協会と密接な関係があることです。
「日本ホメオパシー医学協会」、なにか医師の正規な団体と思わせますが、関係はありません。お医者さんゴッコをしている集団です。ただ、協会員には正規の医師もいるから、厄介でなのです。

日本ホメオパシー医学協会の会長、由井寅子氏はホメオパシー医学博士を名乗っています。しかし、ホメオパシー医学博士なるもの、ディプロマミルの疑いが濃厚です。少なくとも、日本国内で通じるものではないです。

このホメオパシーですが、日本国内の信者に言わせると、欧州では広く利用されていると喧伝しています。しかし、2010年に国内おいてホメオパシーに関する悲劇的な事件があり、日本学術会議、日本医師会、日本歯科医学会、日本薬剤師会は、ホメオパシーについて否定的な見解を出しています。

「ホメオパシー」についての会長談話   日本学術会議

「ホメオパシー」への対応について  日本医師会

「ホメオパシー」への対応について  日本歯科医学会

「ホメオパシー」に係る学術会議会長談話について 日本薬剤師会

大葉南ナナコ氏は、そのホメオパシーの日本最大の信者集団である日本ホメオパシー医学協会の会合に祝辞を寄せているのです。

ホメオパシーは人生のパートナー
大葉ナナコ氏
4番目の子どもの産後、1998年にホメオパシーに出会いました。 10代から化学薬品を遠ざけてきた私の子育てにとって、まさに福音。 5人の子どもたちも、夫も、今ではなにかあれば「レメディーちょうだい」。 子どもは未来の大人たち。その一人ひとりの健康を願うことは、地球人の、 地球の健康を願う日々そのものです。 からだの力の高めることは、人生の乗りもの、心の容れものをケアすること であり、わたしたち大人も真剣に本質を見つめざるを得なくなる。 そんな生き方が問われる現代の日本人にとって、ホメオパシーは、 「本当の自分で生きる」ための人生のガイド役なのではないでしょうか。 泣くことも、怒ることも、落ち込むことも、心はずむことも、肯定してくれる。 そういうこともあるよねと、レメディはともにゆれてくれる。 心もからだも、ゆれて、ゆるして、ゆるむ。人が人らしく生きるために、 すべての心のありように、共振してくれるホメオパシー。 多くの人々ともに幸せになるために、これからも紹介していきます。 大葉ナナコ (バースセンス研究所 ・日本誕生学協会代表理

ホメオパシーに関しては、悲劇的な事件も起きています。

山口新生児ビタミンK欠乏性出血症死亡事故

実は、日本学術会議の見解や、医師会、歯科医師学会、薬剤師会のコメントは、この悲劇的な事件を受けて発表されました。

あかつき療養会事件
偽医学のホメオパシーを盲信、手遅れの癌になり亡くなられた事件です。たしか、現在も係争中です。

大葉ナナコ氏は、その日本ホメオパシー医学協会との密接な繋がりが疑われているのです。
私は、そのような人物が大きな影響力を持つ団体が、学校現場に浸透することに大きな危惧を覚えています。
皆さん、誕生学に気をつけて下さい。そして、その裏に潜んでいるホメオパシーを排除して下さい。

子供たちをカルトから守りましょう。

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