国立障害者リハビリテーションセンターは、私が延にして二ヶ月強に渡った入院生活を送った医療機関です(National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities、略称NRC若しくは国リハ) 。
NRCは、急性期リハビリテーションが終わり回復期に入った患者が入院してきます。じゃあ、急性期と回復期の違いは何かという話になりますね。脳出血など、高次脳機能障害を発症した場合、何らかの障害が顕在化している可能性が高いのですが、リハビリは早期に開始することが、その後の回復に有効であり重要と言われています。私も、救急病院で意識が戻った時の看護師さんからの簡単な質問から始まり、その後はリハビリスタッフの皆さんによる急性期リバビリが早期に開始されました。
本来、救急病院は二週間で退院する予定でしたが、病状の関係でNRCに転院するまでに一ヶ月以上かかりました。
NRCで回復期リハビリテーションを行ないました。NRCに入院している患者は、回復期リハビリテーションの患者が多くと言うか、急性期の患者は皆無です。そう、NRCに入院している患者は、回復期だけなのす。怪我にしろ、内科系の疾患にしろ、NRCに入院した高次脳機能障害の患者は、最初に入院した医療機関で急性期のリハビリテーションを終えた、回復期の専門的なリハビリテーションが必要と判断された、希望した患者が主体なのです。
私は、左側頭葉の脳出血による脳血管障害で発症した失語症の回復が、リハビリの目的でした。幸い、手足の麻痺の兆候は見られないとの診断であったので、リハビリは言語の訓練が主体でした。
NRCは、回復期の患者を受け入れるだけでなく、リハビリテーションに係る調査・研究、相談や指導者の養成等を行う総合的な施設されています。自分が、入院や通院している時にも、多くの見学者や実習生が訪れていました。また、車椅子や義手義足等の装具の共同研究者、メーカーや研究機関、学術機関の関係者なども頻繁に来ていました。
まあ、看護師さんが言うには、NRCは研究機関でもあるので、見学者や研究者が来訪して見学するのは仕方ないのだが、患者さんにとっては迷惑でしょうね、とちらりと本音が。自分も、そう思うことがありました。しかし、このような施設が必要なことも事実で、その成果が全国各地の医療機関に波及して、リハビリテーションの質の向上に繋がることを願ってやみません。
ところで、NRCの施設内に自動車の教習施設もあるんです。何のためかというと、障害者の自立支援のために自動車運転訓練も実施しているためです。自分も主治医に自動車運転訓練を申し込んだところ、有無を言わさず時期尚早と言われてしまい、断念しました(現在も、運転は控えています)。
施設内には、障害者用の身障者用の操向(運転)装置を施した自動車も用意され、訓練や技能検査なども行われていると聞きました。
リハビリテーションの充実を謳った医療機関は増えてきましたが、NRCはその総本山と言えますね。自宅に、そのような医療機関が有ったことは幸運でしたね。
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