2005年9月24日土曜日

キャッシュカードの異常取引を早期発見

以下、日本経済新聞よりの引用です。

キャッシュカードの異常取引を早期発見・富士通などが監視システム

 富士通と富士通アドバンストシステムソリューションズは21日、偽造キャッシュカードなどによる異常取引を早期発見する監視システムを金融機関向けに販売開始したと発表した。

 新監視システムは、過去の不正取引のデータを基に、異常だと思われる取引をリストアップ。疑惑があると思われる取引が発覚した場合、オペレーターに伝達する。希望する顧客に対し、不正出金の監視を携帯電話やパソコンへメールで通知できる。

 従来は一覧表を基に顧客の取引状態を照会・判断してきたが、この手法では不正の特定に時間がかかる上、監視する側もスキルを必要としていた。



「偽造・盗難カード預貯金者保護法」が、来年の3月に施行されます。原則的に銀行に補償義務がありますから、不正使用を事前に検知する仕組みが必要なのでしょうね。数年前にあるクレジットカード企業の方と話をした時、顧客の過去の購買パターンからカードの不正使用を警告するシステムがあると聞きました。クレジット会社は、以前から不正にしようされたカードの補償をしていましたから、このような警告システムが必要だったのだと思います。銀行業界も遅まきながら、対策に乗り出していくのしょうね。
キャッシュカード犯罪への抑止力という意味でも、こういった対策が広がるといいですね。

2005年9月14日水曜日

日本の宇宙開発

日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)が打ち上げた小惑星探査衛星「はやぶさ」が、目的とする小惑星「イトカワ」から20キロの空間に到着しました。
以下、読売新聞からの引用です。

世界で初めて小惑星の岩石採取に挑む宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ」が12日、地球から3億キロ・メートル離れた小惑星「イトカワ」の近くに到達した。

 はやぶさは、イトカワから20キロ・メートル離れた位置にとどまり、岩石の組成などを調べた後、来月には7キロ・メートルまで近づく。

 11月に1秒だけ着地し、金属球を秒速300メートルで表面に打ち込んで砕け散った岩石破片の採取を試みる。

 12月に小惑星から離れ、2007年6月に地球に帰還する予定。

 小惑星には、約46億年前に太陽系が生まれた時の物質が残っていると考えられる。試料採取により、地球など太陽系惑星の起源を知る手がかりが得られると期待される。イトカワは日本の宇宙ロケット開発の父、糸川英夫博士にちなみ命名された。

 地球と火星の間の軌道を回る直径500メートルのジャガイモ形小惑星で、クレーターとみられる地形も確認されている。

 はやぶさは03年5月に打ち上げられた。

��2005年9月12日14時36分 読売新聞)



この計画が成功すれば、地球以外の天体の物質を持ち帰るという、アポロ計画以来の画期的成果になります。これは、日本の宇宙探査技術の水準を示す、大きな出来事ですね。中国が有人飛行を成功させ、日本でも有人宇宙船とをいう声もあるようです。しかし、コストを考えると中々に難しいことです。
今回の「はやぶさ」は、遠隔制御技術、軌道計算、天体の重力を利用したスイングバイなど、高度な宇宙開発技術が駆使されています。これは、有人宇宙飛行技術にも応用可能で、しかも引けを取らないものです。
こういった分野で、日本の独自性を発揮しつつ、宇宙開発技術を発展させていってもらいたいものです。


もう一回読売新聞から引用を

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は13日、太陽エックス線観測衛星「ようこう」が12日午後6時16分ごろインド付近の上空で大気圏に再突入し、軌道から消滅したと発表した。

 衛星は再突入の際に燃え尽きたとみられ、地上に落下することはないという。

 ようこうは1991年8月30日に打ち上げられ、太陽コロナの変動の観測や爆発現象のメカニズム解明などの成果をあげた。設計寿命は3年だったが、2001年12月に姿勢制御異常で電源を喪失するまで10年以上も観測を続けた。2004年4月に運用を終了、高度600キロ・メートルから徐々に軌道を下げていた。

��2005年9月13日19時59分 読売新聞)



「ようこう」は、太陽X線観測に大きな威力を発揮し、その成果が世界の研究者から賞賛されたそうです。有人宇宙飛行に隠れていましたが、こういった地味だけど大きな成果をあげる、それが日本の宇宙開発/観測の真骨頂という気がします。

2005年9月4日日曜日

事業継続計画

米国でのハリケーン、カトリーナによる被害が連日、大きく報道されています。米国史上最大に自然災害による被害にということ。犠牲者や被災者の窮状のみならず、経済活動にも多大な影響を与え、その影響も全世界に波及しそうですね、原油高と米国経済へのマイナス要因で。
犠牲者のご冥福をお祈りするとともに、一刻も早い復旧を期待するのみです。

この大きな厄災を情報セキュリティ、ITガバナンスという観点から考えてみます。色々と考えるべき事柄は多いのですが、最近の時流にのるとすれば、事業継続計画(BCP)でしょう。カトリーナの被害で、石油会社等の民間企業の事業活動が停止状態ですが、行政各機関も事実上の活動停止状態に追い込まれているようです。
BCPの役は、ビジネス継続計画でしょうが、あえて事業継続計画というべきかと思います。とうのは、BCPが必要なのは民間企業だけとは限らないからです。医療や水道など、ライフラインに関するものから災害への対応、復旧などの行政活動も当然、事業(行政)活動を継続、もしくは早急に復旧してもらわなければいえkません(と、私は考えます)。

事業継続計画は、
① 予想される災害の規模と被害予想
② 事業活動に対する影響
③ 事業継続計画の対象となる業務の絞込み
④ 計画立案
⑤ 教育/訓練
などと粗く分類できるかと。

事業継続計画は、大風呂敷を広げるのでなく、実現可能性も考慮すべきでしょう。ですから、③の対象範囲の絞込みは大事なステップでしょうね。優先順位の高い対象業務にリソースを集中させる、そういった選択と集中も必要でしょう。それて、教育訓練。

10年前の阪神淡路大震災の時に、外資系の食品メーカーの社屋が被害にあい、IT関連の設備が大きく損壊しました。しかし、その企業はデータのバックアップを頻繁に行い、情報システムの復旧計画をもち、リハーサルも行っており、代替センターでのシステムの仮復旧に成功しています。

調査では、事業復旧計画を持つ企業は2割程度です。すべての企業に必要だとはおもいませんが、もっと検討されていいですね。それと、民間企業だけでなく、地方/中央の行政機関にも考えて頂きたいです。

事業継続計画を巡る政府内の動き

事業継続ガイドライン

企業における情報セキュリティガバナンスのあり方に関する研究会 報告書