以下、読売新聞からの引用です。
世界で初めて小惑星の岩石採取に挑む宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ」が12日、地球から3億キロ・メートル離れた小惑星「イトカワ」の近くに到達した。
はやぶさは、イトカワから20キロ・メートル離れた位置にとどまり、岩石の組成などを調べた後、来月には7キロ・メートルまで近づく。
11月に1秒だけ着地し、金属球を秒速300メートルで表面に打ち込んで砕け散った岩石破片の採取を試みる。
12月に小惑星から離れ、2007年6月に地球に帰還する予定。
小惑星には、約46億年前に太陽系が生まれた時の物質が残っていると考えられる。試料採取により、地球など太陽系惑星の起源を知る手がかりが得られると期待される。イトカワは日本の宇宙ロケット開発の父、糸川英夫博士にちなみ命名された。
地球と火星の間の軌道を回る直径500メートルのジャガイモ形小惑星で、クレーターとみられる地形も確認されている。
はやぶさは03年5月に打ち上げられた。
��2005年9月12日14時36分 読売新聞)
この計画が成功すれば、地球以外の天体の物質を持ち帰るという、アポロ計画以来の画期的成果になります。これは、日本の宇宙探査技術の水準を示す、大きな出来事ですね。中国が有人飛行を成功させ、日本でも有人宇宙船とをいう声もあるようです。しかし、コストを考えると中々に難しいことです。
今回の「はやぶさ」は、遠隔制御技術、軌道計算、天体の重力を利用したスイングバイなど、高度な宇宙開発技術が駆使されています。これは、有人宇宙飛行技術にも応用可能で、しかも引けを取らないものです。
こういった分野で、日本の独自性を発揮しつつ、宇宙開発技術を発展させていってもらいたいものです。
もう一回読売新聞から引用を
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は13日、太陽エックス線観測衛星「ようこう」が12日午後6時16分ごろインド付近の上空で大気圏に再突入し、軌道から消滅したと発表した。
衛星は再突入の際に燃え尽きたとみられ、地上に落下することはないという。
ようこうは1991年8月30日に打ち上げられ、太陽コロナの変動の観測や爆発現象のメカニズム解明などの成果をあげた。設計寿命は3年だったが、2001年12月に姿勢制御異常で電源を喪失するまで10年以上も観測を続けた。2004年4月に運用を終了、高度600キロ・メートルから徐々に軌道を下げていた。
��2005年9月13日19時59分 読売新聞)
「ようこう」は、太陽X線観測に大きな威力を発揮し、その成果が世界の研究者から賞賛されたそうです。有人宇宙飛行に隠れていましたが、こういった地味だけど大きな成果をあげる、それが日本の宇宙開発/観測の真骨頂という気がします。
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