2009年11月23日月曜日

夢も希望も無い民主党

実に久し振りの書き込みです。何と4ヶ月もの間、更新しませんでした。今までの無更新の最高記録です。
この間、色々なことがありましたが、何と言っても政権交代が最も大きな出来事であった事は言うまでのありません。自民党政権から民主党政権への移行、期待もあるが不安もある、これが民主党政権への多くの思いではないでしょうか。

ところで、新政権の目玉政策の事業仕分け、巷の話題を独占といった状況ですね。賛成あり反対あり、その中でもスーパーコンピューター関係予算の事実上の凍結は、政権内でも反対の声が上がって、注目の的になりました。

まず、私個人の意見としては、事実上の凍結という結果は、賛成し難いですね。世界2位ではいけないのかという挑発的な問いかけには、声を大にして「いけません」と答えざるを得ないですね。
ここでは、その理由を述べません。今まで報道されており、また多くの方がBlogでスーパーコンピュータの必要性を発信されていますので。

日曜日に事業仕分けチームの民主党代議士の男女二人が、スーパーコンピュータの意義はわかっていた、しかし文科省から納得のいく説明は無かった、だから復活の可能性を否定しない、「限りなく見直しに近い縮減」という表現にしたと強調していました。しかし、私はこれは詭弁、言い訳とした思えませんでした。

この男女二人、科学立国日本のビジョンを実現していくためには、スーパーコンピュータは重要なのは理解しているそうです。であるならば、スーパーコンピュータ関係予算を事業仕分けの対象することは、適切ではなかっと思います。当然、予算が適切に執行されているかを適宜精査することは必要ですが、改廃の対象とすることは如何なものでしょうか。予想外の反発、しかも政権内からの反対もあり、慌てて軌道修正を図ったという気がします。

官民共同で開発中のGXロケットも廃止と結論付けされました。ビジネスベースにならないのが理由のようです。メーカー側は、反発してますね。開発中の打ち上げコストと終了後の商業ベースのコストを一緒にされては、かなわんとのことのようです。その他にも、今までに投入された開発資金の大半は民間が支出しているのも反論の理由として上げています。

私は、GXロケットに関しては、ある程度の軌道修正は致し方ないと思っています。しかし、廃止とした理由付けに関しては、議論が浅い気がします。仕分けチームは、事前に十分なヒヤリングをしているとのことですが、メーカー側へのヒヤリングをしたのでしょうか。というかしていないから、このような反論が出るのでしょうね。スーパーコンピュータもそうですが、官民共同で行っているのなら、参加している民間側の意見聴取も必要ではないでしょうか。

私は事業仕分けそのものは、反対ではなく評価しています。事業の見直しは必要なことだし、やるべきと思います。しかし、国のかたちに関わることは、短期での経済性だけでの議論は、少しばかり乱暴じゃないでしょうか。科学技術立国日本というのは、民主党だけでなくい党派を超えた、国民の総意のビジョンであると思います。スーパーコンピュータやGXロケットなど、そのビジョンに係ることは、事業仕分け以外にも国のかたちをどうするかの議論もあわせて考えていく必要があると思います。

追伸
情報セキュリティの観点で言えば、スーパーコンピュータは、暗号の強度にも密接に関わっていますね。暗号化に使う素数の割り出しなど、スーパーコンピュータの活用無しには困難だからです。
ネット社会での通信の秘密を確保するためにもスーパーコンピュータは不可欠です、